インドネシア技術士会/インドネシアエンジニアリング教育認定機構のワシントン協定正式加盟

2022年7月13日

【画像】

2022年7月1日に開催されたワシントン協定総会でインドネシア技術士会/インドネシアエンジニアリング教育認定機構(PII/IABEE)が正式加盟団体として条件付きで承認されました(注)。ワシントン協定は各国のエンジニアリング高等教育認定団体から構成される国際組織です。IABEE(インドネシア エンジニアリング教育認定機構)はPII(インドネシア技術士会)の中に立ち上げられた組織です。2019年以降、ワシントン協定に暫定加盟をしていましたが、この度、ワシントン協定の21の加盟団体から全会一致の承認を得ました。

【画像】

IABEEは2014年よりJICA技術協力プロジェクトとして、ワシントン協定への正式加盟を最終目標に掲げていました。JICAは一般社団法人・日本技術者教育認定機構(通称JABEE、ワシントン協定加盟団体)に本プロジェクトの実施を委託しており、JABEEはIABEEを設立し、OBE(Outcomes-based Education)に基づく認定基準を整備し、教育プログラム(大学の工学部学科の学士課程)の審査・認定を行うべくインドネシアを支援しています。IABEEは2016年に認定を開始し、現時点で国立、私立大学の69のプログラムを認定済みです。認定プログラムリストは、以下のウェブサイト掲載の通りです。

IABEE認定は法律で義務付けられた認定ではなく任意認定であるものの、教育・文化・研究・技術省はIABEE認定プログラムを"Excellent"と認定しており、法律によって定められている5年毎の継続認定プロセスは免除されています。

PII/IABEEは2019年にワシントン協定に暫定加盟し、暫定加盟団体が正式加盟団体に昇格するには、3つの正式加盟団体から派遣される審査員からなる加盟審査チームによる実地審査を受けなければなりません。加盟審査チームはIABEEの審査・認定制度を精査し、IABEEのプログラム審査チームによる4つのプログラムの実地審査を視察した後、承認されます。

【画像】

JICAインドネシア事務所 岡村 健司 次長

COVID-19によって2020年に予定されていたすべての協定審査(PII/IABEEに対する加盟審査も含む)は延期されてしまったため、ワシントン協定は2021年、加盟審査チームの物理的な訪問を義務つけているルールを一時停止し、バーチャル審査と実地審査からなる2段階方式の加盟審査を決めました。加盟審査チームは2021年10月14日から2022年2月10日の期間にバーチャル審査を行いました。その結果、IABEEシステムはワシントン協定のシステムと実質的に同等であるとして、すべての21加盟団体が報告書を精査した結果PII/IABEEを正式加盟団体として受け入れることを全会一致で合意しました。

【画像】

青島 泰之(JABEE)

認定の目的は教育の改善とOBEの推進です。IABEEのためのJICA技術協力プロジェクトはインドネシアのエンジニアリング教育が国際レベルに改善され、それが、国全体に拡がるよう設計されています。今回のPII/IABEEのワシントン協定への正式加盟は、インドネシアのエンジニアリング教育の更なる飛躍に繋がります。

(注)加盟審査チームが2022年10~11月に来イし、実地審査に基づく審査チーム報告書は再度2023年6月に開催されるワシントン協定総会で精査された後、加盟団体が全会一致で2022年の正式加盟承認を"再確認"すると、PII/IABEEに正式加盟のすべての特権が付与。投票権の付与とIABEE認定プログラムの協定下での実質的同等性が最初に正式加盟団体になった2019年に遡って付与されます。

本件に関するインドネシア国内問合わせ先

気候変動・森林分野について

JICAインドネシア事務所担当 鬼塚
電話番号:+62-21-5795-2112(ex.424)
メール:Onizuka.Ryosuke@jica.go.jp

広報について

JICA Indonesia事務所広報担当 プトリ
電話番号:+62-21-5795-2112(ex.222)
メール:putrisiahaan.in@jica.go.jp