キャメロンハイランドでの持続可能なリサイクルループの構築による食品系廃棄物の削減に向けた努力

2019年10月25日

2019年9月25日、パハン州キャメロンハイランドにて、中小企業・SDGsビジネス支援事業「マレーシア国食品系廃棄物の堆肥化及びリサイクルループの構築に係る普及・実証・ビジネス化事業」のキックオフミーティングが、楽しい株式会社、北九州市、キャメロンハイランド、マレーシア農業開発研究所、パハン州、固形廃棄物管理公社(SWCorp)、JICAの関係者参加の下で開催されました。

この事業は、JICA、楽しい株式会社、SWCorpマレーシアの3者共同で、2019年5月から2022年3月までキャメロンハイランドにて実施するものです。

キャメロンハイランドで発生する廃棄物の量は、1日あたり約40トンで、その半分が野菜屑及び食物残渣由来です。キャメロンハイランド内の焼却施設と埋立地だけでは、この食品系廃棄物を処理しきれず、廃棄物を約250kmも離れた別の埋立地へと運んでいる状況です。このような状況を打開するために、楽しい株式会社の野菜及び食物屑を堆肥化する有用な技術を用い、それによって生産された堆肥を農家が野菜栽培に活用し、その栽培で生産された野菜の販売するリサイクルを普及させることを狙いとしています。このリサイクルにより、化学肥料の使用、および処分場へ排出する食品廃棄物を削減することを目指しています。

この中小企業・SDGsビジネス支援事業は、草の根技術協力事業「フレーザーヒル廃棄物管理改善事業」(2014年10月~2016年9月)の成功例に倣ったものです。この草の根協力事業では、廃棄物をリサイクルして堆肥へと変換したことで、埋立地へ輸送される廃棄物の削減が実現されました。この経験が、より規模の大きなキャメロランドでの廃棄物管理へと受け継がれていくことが期待されます。

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キックオフミーティング

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ブルーバリーランドフィル(埋立地)視察