胃内視鏡機材の引渡し式開催

2023年3月27日

2023年3月27日ティンプーの国立中央病院にて、ブータン王国保健大臣、大分大学医学部環境・予防医学講座 山岡𠮷生教授、福岡大学筑紫病院・内視鏡部 八尾建史教授、JICAブータン 山田智之所長ご出席のもと、胃内視鏡機材の引渡し式が行われました。今回供与された機材は上部消化管拡大内視鏡スコープとシステムであり、高倍率の拡大観察によって、病変の高精細な診断が可能となります。

ブータンでは、胃がんが発見された時には進行度が高いため救命が出来ず、その死亡率は世界3位と言われています。胃がんの早期発見には、上部消化管内視鏡によるスクリーニング検査が有用であり、「ピロリ菌感染症関連死撲滅に向けた中核拠点形成事業」SATREPSプロジェクトでは、活動内容の一つとして系統的な胃がんのスクリーニング法の教育を受けたことがないブータン人医師に対し、内視鏡指導者講習、インターンシップなどを通した内視鏡教育に取り組んでいきます。

ブータン王国保健大臣からは「このような交流プログラムは素晴らしい取り組みであり、我々の医療従事者が世界標準と同等になることで、これからの若い世代を訓練することができるようになります。本プロジェクトは内視鏡医教育制度の構築にも貢献し、その教育制度は永遠に残るでしょう。」と継続教育の必要性を熱心に話されました。

式典に先立ち、大分大学医学部消化器内科学講座 水上一弘准教授が着任し、ブータン人医師に対する内視鏡指導やデータ管理について関係者との調整を開始しました。また3月28日には、国立中央病院内視鏡室と日本をWebカメラで繋いだライブデモンストレーションを実施し、内視鏡検査をリモートでリアルタイムに日本から指導ができることを確認しました。

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引渡し式参加者 集合写真

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胃内視鏡供与機材

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保健大臣H.E. Dasho Dechen Wangmoスピーチ

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国立中央病院 内科医長 Dr. G. P. Dhakal挨拶

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ブータン国首相 H.E. Lyonchen Dr. Lotay Tshering 表敬訪問

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ブータン国首相 H.E. Lyonchen Dr. Lotay Tshering 表敬訪問

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JDWNRH, Dr Karma Sherubと水上准教授による所見確認

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ゲレフ病院での水上准教授による指導