2017年4月18日
2017年4月18日、国税庁税務大学校から井上俊夫教授、井上篤教育官が調査団としてカンボジアを来訪し、小規模納税者の記帳制度の進捗確認のため、Kampong Speu税務署を視察・聞き取り調査を行いました。
小規模納税者の申告制度と簡易記帳制度(SAF)が2016年に1月に導入されて1年が経過し、2017年3月に最初の年次申告書の提出時期を迎えました。月次・年次申告書の提出に係る、納税者/税務署員の課題を議論しました。
その課題の一例として、納税者の知識不足により、帳簿や申告書の記入が不十分であり、申告期限を経過してからの提出が多い点が税務職員より指摘されました。これらの課題に対し、井上教授から日本の例が紹介され、日本の例として、最低5回は同一納税者に対してセミナーを実施し、最終的に申告書が自ら作成できるまで指導すること、申告期限を正確に伝達するための広報活動を十分に行っていることが紹介されました。
井上教授、武藤チーフアドバイザーから小規模納税者やSAFの現況理解のための質問が多くされました。税務署からは、自らが抱える問題への対応策に関して調査団にアドバイスを求められるなど、予定時間の2時間を超えて活況な意見交換がされました。
挨拶をする井上俊夫教授(左側)
挨拶をする井上篤教育官(中央)
税務署員の報告を熱心にメモをとる武藤チーフアドバイザー
税務署員に質問・コメントをする武藤チーフアドバイザー
会議の様子
全体集合写真