2017年6月30日
オロミア州農業自然資源局長、自然資源担当副局長(プロジェクトダイレクター)、アグロフォレストリー専門官、連邦農業自然資源省普及局シニア専門官、農業改革局オロミア州コーディネーター、オロミア森林環境局専門官(プロジェクトマネージャー代行)、日本人専門家2人の合計8人がルワンダを訪問しました。前回の記事でも述べたように、ルワンダはFFSを国の農業普及手法として採用しています。
FFS女性グループと視察団
1日目はルワンダ農業動物資源省の農業局からFFS制度化の全体的な説明をしてもらいました。2日目はガケンケ郡で、農民ファシリテーター組合による経済活動(バナナ苗の生産とアグロフォレストリー活動)の視察を行いました。3日目はムサンゼ郡へ行き、女性グループのFFSサイト視察、FFS卒業生組合によるキダチトマト(果物の1種)栽培の視察と農民ファシリテーター組合との話し合いをしました。4日目は、農業動物資源省への表敬の後、視察団内で今回の視察で得た教訓や今後の課題を共有しました。
農民ファシリテーター組合によるバナナの苗木生産活動
FFS卒業グループによるキダチトマトの栽培
エチオピアの視察団からは、肥料や種子の投入、FFSを通じた技術指導、マーケットへのリンクまでの一連の流れが制度化されていることが、ルワンダの普及システムの優れているところとして、挙げられていました。また、FFSにより農民の技術レベルが上がり、それが収量の増加や現金所得向上、生活改善に寄与していることだけではなく、それらの農家が優良種子生産や灌漑設備の導入など、より高いレベルの農業にシフトしてきていることが確認できたことや、中央・地方政府から村人までの全てのレベルがFFSの基本的なコンセプトや実施方法を理解しており、たとえ担当者が異動になっても関係者相互で情報が共有されていく仕組みを学ぶことができたことも大きな成果でした。
女性FFSグループメンバーとのダイナミクス
農業畜産省への表敬
今回学んだことを生かして、今後ともプロジェクト活動の改善につなげていきたいと思います。