2016年9月30日
本プロジェクトでは、現場の状況に基づいた情報を用いてガイドラインを作成するため、実際の施工から知見を集めることを目的として試験施工を行うこととしています。試験施工から得られる情報は、直接ガイドラインに反映されるなど極めて重要な内容を含むため、「試験施工からどのような情報を、どのように集めたらよいか」など、事前に十分な討議を行う必要があります。このため、カウンターパートであるDFR、ガーナを代表するクワメ・エンクルマ工科大学(Kwame Nkrumah University of Science and Technology,KNUST)ならびにJICA専門家などから構成される技術検討委員会を立ち上げ、技術検討委員会にて試験施工のための協議を行うこととしています。
試験施工はプロジェクトを通じて計2回予定されており、来年2017年2月に第一回目が予定されています。技術検討委員会はガイドラインが作成されるまで計8回を予定しており、その内の3回が第一回試験施工についての協議に割り振られます。これまで2回開催され、以下のことがまとめられました。
協議内容 | 決定事項 |
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試験施工の対象路線と対象区間、延長など | 対象路線:アクラから約90キロメートル北東に位置するコフォリデゥア市にある地方道路(Akoto-Bomofodensua道路) 延長約3.9キロメートル×幅員6m |
試験施工で実施される工種 | 常温路上混合工法(Cold Asphalt Pavement) チップシール工法(Chip Seal Pavement) |
使用する材料とその規格 | 砕石(ガーナ政府仕様に基づく) 路盤材(ガーナ政府仕様に基づく) 瀝青材(ガーナ政府仕様に基づく、ゴム入り/ゴム無しの2種類について検証) |
ガイドラインに盛り込むべき内容 | LBTによる簡易瀝青舗装の計画と設計 使用材料の選定 使用する機材 積算 施工方法 維持管理など |
第3回技術検討会では、上記の決定を踏まえ、施工会社に提示する指示書をまとめる予定です。このようなカウンターパートと技術的な意見を共有する検討会が開催されることで、カウンターパートのオーナーシップが高められ、プロジェクト完了後においても、カウンターパート自身の手によって広くガイドラインが使われる環境を築いていけるものと期待しています。
(小川基樹/総括・地方道路計画)
技術検討会の様子1
技術検討会の様子2