ガーナの保健セクターにおいては、母子保健や感染症対策等のサービスが改善されつつあり、一定の成果をあげてきた。近年ガーナは社会の移行期にあるが、開発の恩恵が届かない北部では貧困度が高く(70%)、保健サービスにおいても地域間格差が拡大しており、同地域に対する取り組みが急務とされている。また、あらゆる年齢層の健康増進や予防保健を図るライフコースアプローチを通じて保健財政への負荷が大きい慢性疾患に対応していくことは、地域保健のみならず保健財政の観点からも重要課題となっている。同国では、中期開発計画において、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の達成を目標に、保健サービスの地理的アクセスの是正、…