2018年6月22日
2018年5月に、パイロット2市(サン・バルトロメ・ホコテナンゴ市、ネバフ市)での母子保健研修が全て終了しました。パイロット2市での研修に関して、研修方法や研修教材等の開発と改善を重ねてきました。その知見・経験を活かし、2018年6月より、パイロット2市以外のプロジェクト対象地域(キチェ保健管区9市、イシル保健管区1市)へ研修を拡大しています。
10市への拡大研修では、パイロット2市の研修方法と同様に、2段階のカスケード方式を採用しています。第1段階は、ファシリテーターを養成するための研修で、保健管区事務所リプロダクティブヘルス課の職員らが、第2段階でファシリテーターとなる各市保健管区の代表者に研修を実施しました。このファシリテーターは、市保健管区内の保健医療従事者を対象とした研修の講師であるとともに、研修後は、研修参加者の勤務先である保健医療施設に出向き、参加者が研修で得たことをどのように現場で活かしているかモニタリング・実地指導します。ファシリテーター用研修は、2日半かけて実施し、1~2日目は、ファシリテーターとなる研修参加者に、参加者の立場から研修内容を理解してもらうことに焦点をあて、3日目(半日)は、実際にどのようにファシリテーションを行うかについて指導、各研修テーマを担当するファシリテーターの選定、妊婦健診等の演習ファシリテーションの練習を行いました。さらに、研修後に各保健医療施設で行うモニタリングの実施方法の説明も行いました。
このように本プロジェクトでは、各市の代表者であるファシリテーターを育成することにより、現場のニーズに基づいた実践的な研修を実施しています。そして、研修後もファシリテーターが、保健医療施設の現場で、モニタリング・実地指導をすることにより、研修を受けた参加者が保健省の規範・規則の知識を有し、それを保健医療サービス提供の場で適用できるようにサポートをしていきます。
今後は、今回研修を受講した各市の代表者たちが、それぞれの市の第一次保健医療施設(保健ポスト、コミュニティ保健センター)・第二次保健医療施設(24時間診療センター、保健センター)に勤務する保健人材に向けて母子保健研修を実施していく予定です。