2014年5月15日
2年目の植栽用苗木の接ぎ木は、2013年の9月に実施されました。初年度はキツイの苗畑だけでの実施でしたが、2年目からは技術の普及・定着を目指してキブウェジの苗畑でも実施することになりました。接ぎ穂は鮮度が非常に重要なので、各系統の接ぎ穂の採取地からの距離を考慮して、近い方で迅速に処理をするというやり方にしました。
日ごろからの業務で接ぎ木の経験は豊富ではあるけれども、更に本プロジェクトのやり方を徹底的に学んでもらおうと、キブウェジの接ぎ木チームに対する講習を重点的に行いました。現在植栽木に見られる病害は、昨年度の接ぎ木作業時に細菌に感染した可能性も高いため、今年の接ぎ木作業では機器の消毒に特に注意が払われました。
また、挿木(さしき)による増殖についても新たに検討され、少数のトライアルも行いました。これらを指導するために、日本から(独)森林総合研究所林木育種センターの山口、千葉両氏が来訪しました。
接ぎ木の作業自体は、講習での注意点を踏まえて、両拠点の苗畑で予定どおりに完了しました。その後の育苗期間を経て、2014年1月下旬の植付けまでに優良な接ぎ木苗が目標どおりに準備されました。ただ、訪日研修時に日本で実施したトライアルではある程度成功していた挿木が、ケニアではうまくいかず、将来の課題として残りました。
(なるみ)
今年の接ぎ木作業は消毒を徹底します。
キブウェジの皆さん、ここを切って接ぎます。
これが私の接ぎ木作品です。
枝と根で挿木(さしき)にトライしました。
日本ではこのように成功した挿木です。
でも、ケニアでは失敗でした。(1か月後)
植付け1週間前の接ぎ木苗。生長は良好。
植栽現場にはコンテナで丁寧に運ばれます。