2022年3月17日
2022年3月14日~17日
2022年3月14日から17日(2日間×2グループ)にかけて、B-ARICS(Annual Road Inventory and Condition SurveyのBridge版)を実施するにあたり、関係者(Bridge Inspection and Database Sub-Working Group Member(BI&DB SWG)とケニア国道道路公社の3地域事務所(ナイロビ地域事務所、ニャンザ地域事務所、湾岸地域事務所)のInspector)に対して、トレーニングを行いました。ケニアでは道路維持管理の予算策定のための年次道路点検(ARICS)が定着していることから、橋梁点検を本プロセスに組みこみ、橋梁維持管理サイクルを構築することを目指したものです。
トレーニングの内容は、1日目に橋梁点検の基礎知識とコンクリート構造物&鋼構造物の基本的な損傷とその要因を講義形式で実施、2日目は実際の橋梁を用いて橋梁点検の手法を教授しました。本トレーニングはケニアでは主流の合宿形式で、ナイバシャで開催しました。
橋梁点検においては、本プロジェクトと並行してアフリカ開発銀行(AfDB)の支援により橋梁データベース(スマートフォンを用いた橋梁点検システムを含む)が開発されており、同システムを用いた橋梁点検手法(点検部材、点検項目、それらの入力方法)のトレーニングをAfDBプロジェクト側のコンサルタント会社と合同で実施しました。
加えて、コンクリートリバウンドハンマーによるコンクリート強度の推定手法、ポールカメラを用いた目視点検が困難な高所の点検、クラックスケールの使い方及びクラックゲージを用いたひび割れのモニタリング手法について、参加者に実体験を通して各検査の手順及び意味等を理解してもらいました。
参加者によっては、橋梁点検機材を初めて扱う方もおり、最初は扱い方に戸惑っている様子も見られましたが、興味を持って取り組んでもらえたようです。本研修を踏まえて、3地域事務所によるパイロット点検を実施し、アプリや点検手法の改善を進める予定です。
日時 | 対象者 | 参加機関 |
---|---|---|
第1回B-ARICS トレーニング (2022年3月14~15日) |
BI&DB SWG (11名) |
運輸インフラ省、ケニア道路基金、ケニア高速道路公社、ケニア都市道路公社、ケニア地方道路公社、ケニア野生生物公社、ケニア道路・建築技術院、JICA専門家チーム |
第2回B-ARICS トレーニング (2022年3月16~17日) |
地域事務所のInspector (10名) |
ケニア高速道路公社ナイロビ地域事務所、同ニャンザ地域事務所、同沿岸地域事務所、JICA専門家チーム |
講義形式によるトレーニング
ポールカメラを用いた高所の点検
AfDBプロジェクトによるシステム操作
クラックゲージを用いたモニタリング
リバウンドハンマーの使い方
クラックスケールの使い方
第1回の参加者
第2回の参加者