2016年3月31日
ライチポット移植研修にて、取り木を剪断しポットに移植しています。(アロチャ・マングル県ラノマインティコミューン)
県合同調整委員会の様子。新しい知事(写真)や県・コミューン関係者が多く参加しました。(アロチャ・マングル県アンバトンドラザカ)
アンドレバケリー・スッド土地事務所への機材供与が完了しました!(アロチャ・マングル県アンディラノトビコミューン)
住民が作った改良カマド。指示したわけではないのですが、プロジェクトの名前が入っています。(ブングラバ県チンジョアリボ・イマンガコミューン)
PAPRiz研修の単位となるスキームの全景(ブングラバ県チンジョアリボ・イマンガコミューン)
PAPRiz研修の様子。親子での参加が目立ちます。(ブングラバ県チンジョアリボ・イマンガコミューン)
当初対象4コミューンでは、雨季の終わりとともにラバカ対策研修と稚魚生産研修が終了したため、雨季が終了した2016年2月に同研修は実施されませんでした。表1は2015年6月から2016年2月現在までの累積研修回数と参加者数です。
プロジェクト終了後の住民活動の持続性を高めるべく、研修が実施されない期間にエリア・マネージャーとローカル・トレーナーによる住民活動のフォローアップが、重点的に実施されています。
研修名 | 研修回数 (2016年2月) |
研修回数 (2015年6月 〜2016年2月) |
累積研修参加者数 | ||
---|---|---|---|---|---|
男性 | 女性 | 合計 | |||
ラバカ対策研修 (対象ラバカ特定(注2)) |
0 | 10 | 18 | 7 | 25 |
ラバカ対策研修 (予備ミーティング) |
0 | 13 | 72 | 18 | 90 |
ラバカ対策研修 (技術研修) |
0 | 13 | 240 | 16 | 258 |
稚魚生産研修 (池準備) |
0 | 7 | 48 | 50 | 98 |
稚魚生産研修 (稚魚生産) |
0 | 6 | 28 | 18 | 46 |
稚魚生産研修 (親魚生育) |
0 | 6 | 38 | 26 | 64 |
稚魚生産研修 (採卵) |
0 | 6 | 36 | 25 | 61 |
合計 | 0 | 61 | 480 | 162 | 642 |
(注1)2015年12月から、それまでのムララノクロムコミューンは、同名のコミューンとアンボディラノコミューンの2つに分割された。このため、当初対象コミューンの数は3から4へ変更となった。なお、対象世帯数に変更はない。
(注2)ラバカ対策研修の最初の段階である対象ラバカ特定への参加者は、リソースパーソンとローカル・トレーナーのみであり、一般住民による研修への参加はない。
2016年2月には、住民向けのライチ苗木のポットへの移植研修が38回と、植林移植研修が4回開催されました(表2参照)。当初対象4コミューンと同様、雨季の終了とともに研修実施の時期はほぼ終了しました。
当初対象4コミューンと同様、研修が少ないこの期間にエリア・マネージャーとローカル・トレーナーによる住民活動のフォローアップが、重点的に実施されています。
研修名 | 研修回数 (2016年2月) |
研修回数 (2015年6月 〜2016年2月) |
累積研修参加者数 | ||
---|---|---|---|---|---|
男性 | 女性 | 合計 | |||
ライチ 取り木研修 (住民向け) |
0 | 86 | 721 | 402 | 1,123 |
ライチ 取り木研修 (ToT) |
0 | 4 | 14 | 7 | 21 |
ライチ ポット移植研修 (住民向け) |
38 | 73 | 555 | 417 | 972 |
ライチ ポット移植研修 (ToT) |
0 | 12 | 79 | 52 | 131 |
改良かまど・シャルボンブザカ(注3)研修(住民向け) | 0 | 260 | 1,974 | 1,961 | 3,935 |
改良かまど・シャルボンブザカ研修(ToT) | 0 | 15 | 33 | 11 | 44 |
植林 播種研修(住民向け) | 0 | 236 | 2,311 | 1,590 | 3,901 |
植林 播種研修(ToT) | 0 | 32 | 106 | 78 | 184 |
植林 移植研修(住民向け) | 4 | 217 | 1,854 | 1,266 | 3,120 |
植林 移植研修(ToT) | 0 | 21 | 85 | 55 | 140 |
ラバカ対策研修 (対象ラバカ特定) |
0 | 20 | 34 | 5 | 39 |
ラバカ対策研修 (予備ミーティング) |
0 | 21 | 116 | 58 | 174 |
ラバカ対策研修 (技術研修) |
0 | 20 | 105 | 15 | 120 |
ラバカ対策研修 (モニタリング) |
0 | 7 | N/A | N/A | N/A |
合計 | 42 | 1,024 | 7,987 | 5,917 | 13,904 |
(注3)草本を材料として作製する丸形の炭
3月9日と10日に、再委託先の両NGOに対して中間評価会を実施しました。両NGOとも研修・モニタリングに関しては、おおむね良好な評価としました。他方、モニタリング戦略やエグジット戦略など、モデルの一部となる各種の戦略については、その策定や改訂の段階からプロジェクトとより一層密接な議論を交わしていくことを再確認しました。
3月1日に新県知事の出席のもと、RCCを開催しました。県やコミューン関係者の多くが一新されたため、プロジェクトとモデルを新たに紹介したのち、2016年度のプロジェクト活動に関する意見を求めました。同委員会の模様はテレビや新聞で報道されました。
プロジェクト終了後の住民活動の持続性を確保するため、本プロジェクトを通して育成された研修講師の一覧表をCSAに提出しました。アンパシケリ、アンドレバケリー・スッド、ムララノクロム、アンボディラノ、ラノマインティの5コミューンについては、同地域を管轄するCSAアンパラファラボラに提出し、アンディラノトビコミューンについては、管轄のCSAアンバトンドラザカへの提出を準備しています。
また、CSAアンバトンドラザカから講師を招き、NGO職員に対するCSAとFRDAの仕組みに関する研修を4月中旬に実施する予定です。
2月のプロジェクトニュースで既報のとおり、アンドレバケリー・スッド土地事務所(GF)へのパソコンとプリンターの供与を3月16日に完了しました。
ブングラバ県で研修が始まった2015年6月から、プロジェクト・マネジメント・ユニット(PMU)会議が開催された2016年3月16日までの約9カ月間に実施された研修回数と参加者数を表3に示します。
アロチャ・マングル県と同様、雨季の終了にともないすべてのテーマで研修の実施時期をほぼ終えたため、2016年2月下旬から3月中旬までの約3週間で実施された研修は、ラバカ対策研修のメンテナンス研修(ToT)のみでした。
研修名 | 研修回数 (2016年2月25日〜3月16日) |
研修回数 (2015年6月 〜2016年3月16日 ) |
累積研修参加者数 | ||
---|---|---|---|---|---|
男性 | 女性 | 合計 | |||
改良かまど・シャルボンブザカ研修(住民向け) | 0 | 172 | 1,936 | 2,449 | 4,385 |
改良かまど・シャルボンブザカ研修(ToT) | 0 | 15 | 29 | 12 | 41 |
植林 採種・播種研修(住民向け) | 0 | 69 | 1,828 | 1,034 | 2,862 |
植林 採種・播種研修(ToT) | 0 | 5 | 19 | 6 | 25 |
植林 移植研修(住民向け) | 0 | 76 | 1,514 | 905 | 2,419 |
植林 移植研修(ToT) | 0 | 4 | 16 | 2 | 18 |
植林 山出し研修(住民向け) | 0 | 39 | 690 | 333 | 1,023 |
植林 山出し研修(ToT) | 0 | 14 | 31 | 21 | 52 |
ラバカ対策研修(対象ラバカ特定)(ToT) | 0 | 1 | 22 | 5 | 27 |
ラバカ対策研修(予備ミーティング)(ToT) | 0 | 1 | 22 | 5 | 27 |
ラバカ対策研修(技術研修)(ToT) | 0 | 1 | 18 | 6 | 24 |
ラバカ対策研修(メンテナンス)(ToT) | 1 | 1 | 17 | 8 | 25 |
ラバカ対策研修(対象ラバカ特定) | 0 | 6 | 38 | 3 | 41 |
ラバカ対策研修(予備ミーティング) | 0 | 6 | 36 | 3 | 39 |
ラバカ対策研修(技術研修) | 0 | 13 | 127 | 66 | 193 |
ラバカ対策研修(メンテナンス) | 0 | 1 | 7 | - | 7 |
PAPRiz研修(苗床作り_理論)(ToT) | 0 | 4 | 20 | 1 | 21 |
PAPRiz研修(苗床作り_実践)(ToT) | 0 | 4 | 20 | 1 | 21 |
野火研修 | 0 | 4 | 29 | 17 | 46 |
合計 | 1 | 436 | 6,419 | 4,877 | 11,296 |
2016年3月23日に、環境省・農業省両次官の出席の下、合同調整員会を実施しました。両省とも中央関係者の多くが入れ替わったため、プロジェクトやモデルの概要説明から始め、各県の活動報告の後、2016年度の活動計画が討議を経て承認されました。
両省の次官から、積極的にモデルの普及に対応していきたいとの発言があり、加えて環境省から、本プロジェクト終了後のアロチャ県でのDREEFによる住民支援やモデルを普及する費用を準備するために、自己資金やドナー資金の活用を検討するとの発言がありました。
3月21日に第1回マニュアル作成委員会を開催しました。協議の内容は、マニュアルの改善点、PRODAIREモデルの名称の決定(今後、LIFE(注4)と呼ぶ)、LIFE普及戦略、マニュアル最終版作成のための同委員会の活動計画策定などでした。同委員会で出た意見を参考にして、7月を目途にマニュアルの最終ドラフトを完成させます。
(注4)マダガスカル語の≪Lahasa Ifandrombonana ho Fampandrosoana ny ambanivohitra sy Enti-miaro ny tontolo iainanaの略語。「村落開発と環境保全のためのコミュニティ(みんなの)活動」の意味。
環境省のカウンターパート(CP)の後押しにより、UNDP/GEFプロジェクト(MRPA Managed Resources Protected Areas)と、連携合意に向けた数回の話し合いを行いました。連携対象サイトは、ソフィア県の2つの保全区の周りに位置する5コミューンであり、保全区周辺の荒廃地に位置する集落で、LIFEモデルを活用して、改良カマド・植林・ラバカ対策の普及を行います。PRODAIREからの支援は、予算書付きのプログラム案の策定、再委託先NGO(TPF:The Peregrine Fund)へのアプローチと技術の移転、モニタリングの見込みです。これらの支援活動では、アロチャ・マングル県でモデルの実施を再委託しているNGOの人材を活用します。4月中旬に合同現地踏査を実施し、支援活動を開始します。
この連携は、他ドナーの多くがプロジェクトを実施する保全地区周辺でLIFEモデルを適用する事例となることから、今後のモデルの売り込みに弾みがつくと思われます。
JICA事務所に調整いただき、3月22日の環境分野のドナー会合でLIFEモデルを口頭で発表しました。世銀やEUなど、新規プロジェクトを形成中のドナーもあり、EUからは「モデルに対して興味があるので、是非、後日個別で話しあいたい」との発言がありました。7月のこの会合では「LIEFマニュアル」とモデルのコストパフォーマンスについて、口頭発表する予定です。
3月3日、同社の環境関連部署の担当者に、協働に向けた活動計画案(概要)を提案しました。そこでの議論を踏まえ、翌日3月4日には同担当者とともに、アロチャ・マングル県アンダインゴコミューンの植林事業実施候補地を視察しました。本視察で得られた基礎情報をもとに具体的な活動計画案および予算案を策定し、同社に提案しました。4月中の連携覚書(MoU)の署名を目指します。
4月5日 白石専門家離任
4月25日 小川専門家着任