マリ共和国(以下、マリ国)政府は、教育のアクセスの改善、教育の質の向上、教育の地方分権化と住民の参加を3本柱とした「教育開発10ヶ年計画(以下、PRODEC)」を策定し、その中で「総就学率を95%に向上させ、地域間、都市部と地方部、男女間の格差を是正する」という目標が掲げられた。マリ国における初等教育指標は、総就学率が82%(2009年)であり、特に、男子91%に対し女子73%と総就学率における男女格差が大きい。また、純就学率は63%(2009年)と依然として低い水準にあった。また、PRODECにおいて、教育の地方分権化を通じて地域のニーズを反映した学校運営を実現するため、全ての学校に学校運営…