2018年4月10日
昨年11月16日にプロジェクトニュースでもお伝えしていました、モンゴル初の羊の試験管内人工授精に関する続報です。
人工授精完了後、首都の郊外に住む遊牧民に妊娠した母親羊を預け飼育してもらっていましたが、今年3月27日、無事に人工授精による双子の羊が産まれました。食肉用サフォーク種と現地の羊のハイブリッド双子であり黒色が特徴です。
生後1週間経った頃にプロジェクトメンバーが子羊達の様子を視察しに行きました。2匹とも健康で食欲も旺盛。元気に走り回る2匹とそれを見守る母親羊の様子がとても愛らしく感じました。もう1匹の妊娠した母羊の出産ももう間もなくです。
本件は、モンゴル国営放送(MNB)やTV5など現地メディアにも取り上げられ、モンゴルの食肉用羊の生産向上の第一歩として伝えられました。我々プロジェクトチームは、当分野をリードしていく研究者となるErdenetogtokh先生をはじめモンゴル生命科学大学獣医学部繁殖学研究室への技術移転を引き続き行っていきます。人工授精及び妊娠の成功率を安定化させるとともに、母羊の出産リスクを下げ無事に健康な子羊が産まれる技術を確立することが今年の課題です。
子羊が飼育されている小屋(プロジェクトサイトから車で30分ほど)
子羊たちの小屋(モンゴルのゲル型をしています)
母親羊と生まれたばかりの子羊
まだ小さくて軽い子羊
人懐っこく、プロジェクトメンバーともよく遊ぶ子羊