第1回本邦研修(港湾)カウンターパート、日本の研修に感激!

2022年11月16日

本プロジェクトが行う第三国研修で講師を務めるカウンターパートの能力強化を目的とする本邦研修として、「港湾荷役オペレーター」研修を2022年10月6日~21日の日程で実施しました。プロジェクトの研修実施機関の一つである港湾研修所(Institute de Formation Portuaire:IFP)の研修講師10名が日本で研修を受けました。研修内容として、クレーンなど荷役機械の実機による運転研修、荷役機械の定期点検・維持管理、荷役機械製作現場視察等を行いました。

本研修のメインである荷役機械QC(Quayside Container Crane)のシミュレーターおよび実機を用いた運転操作の研修は、神戸の港湾技能研修センターで4日間のプログラムにて行いました。カウンターパートにとって機械を実際に操作する研修を受講するのが初めてであり、経験豊富な指導者による運転訓練は貴重な経験となりました。シミュレーターによる運転訓練についても自国のシミュレーターと型が異なるにもかかわらず、運転技術が向上したと感じられたようです。

荷役機械の定期点検・維持管理に係る講義においては、特にドローンの技術を採用した荷役機械の遠隔リモート点検に多くの関心が寄せられ、積極的な質疑応答がなされました。。

三井E&Sマシナリー大分工場における荷役機械製作現場視察では、高さ約25mに位置するRTG(Rubber Tired Gantry Crane、タイヤ式門型クレーン)の運転室に梯子や階段を使っての搭乗も体験し、機器の説明や主要装置についての運転操作方法の説明を技術者から受けました。

東京港では、ターミナルオペレーターからコンテナターミナルにおける安全規則と荷役機械{特に、QGC(Quayside Gantry Crane、レール式橋脚型大型クレーン)、RTG}のメンテナンス活動の具体例の講義を受けただけでなく、実際にコンテナヤードを屋上から俯瞰し、またコンテナヤードの現場視察をしました。

また、研修終盤にはカウンターパートが各々の担当業務についてのAction Planを発表しました。研修生が本研修を踏まえ、自身の業務の到達状況を確認できただけでなく、今後の問題点・課題点の明確化してゆくことで、プロジェクト目標達成に力強く貢献することが期待されます。

最終日の研修成果発表会では、実機を使用した荷役機械の研修が特に有益であった、研修講師による質の高い講義と根気強い教授は一生忘れない思い出になった、といった言葉があり、その他、日本人の優しさとホスピタリティ精神に感動したとの感想が述べられました。

【画像】

QC(Quayside Container Crane)シミュレーター訓練

【画像】

荷役機械視察

【画像】

RTG運転室での視察

【画像】

東京港視察