第2回本邦研修(道路・橋梁)を実施しました

2022年11月30日

本プロジェクトの一環で、第2回目本邦研修「道路・橋梁維持管理」を2022年10月21日~11月3日の約2週間にわたり実施しました。プロジェクト関係機関のであるモロッコ高速道路(Société National des Autoroutes du Maroc:ADM)、設備・水省(Minstère de l’Equipement et de l’Eau:MEE)、その傘下の道路保守建設機械訓練所(Institut de Formation aux Engins et à l’Entretien Routier:IFEER)の研修講師10名が日本で研修を受けました。研修内容は、日本の建設事業における観点からの、道路・橋梁に関わる維持管理の人材、建設機械操作人材の育成と、維持管理・機器操作に必要とされる技術の習得・技術力強化を図り、高速道路から道路建設機械に亘る幅広いニーズをくみ取ってメニューを構成しました。

研修前半では、阪神高速道路(株)の維持管理の取組みについて学んだり、建設現場視察を行ったりする中で、カウンターパートから都市高速ならではの工夫について関心が寄せられました。また、長崎大学の西川准教授より、長崎県での橋梁維持管理の取組み“道守”について学び、産・官・学の連携を活用した取り組みに、是非モロッコでも取り入れたいという声がカウンターパートから上がりました。加えて、モロッコでも高速道路においては導入されている特殊高所技術について、(株)特殊高所技術にて、参加者全員が横断的にその技術を実際に体験するとともに、特殊な点検技術を持つ人材を育成する際の工夫を学びました。その他、本州四国連絡高速道路(株)の現場にて、長大橋梁の維持管理の工夫について学ぶとともに、主塔を見学しました。

研修後半では、カウンターパートは二班に分かれて実習を行いました。第1班は高速道路のマネジメントについて学び、例えば、阪神高速パトロール(株)によるパトロール訓練の視察・体験、訓練内容や安全管理が大変参考になったようです。第2班は建設機械の訓練について学ぶために(株)小松製作所のコマツテクノセンターにて、日本の最新の重機操作を経験するとともに、安全管理と操作人材の育成方法やその工夫について学ぶことが出来ました。

最終日の研修成果発表会では、今回の本邦研修を通してモロッコで実施している研修の課題点を抽出することができ、その課題を今後の研修プログラムに反映させたいというコメントが多くあり、カウンターパートたちのやる気の高さが感じられました。

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道路・橋梁の維持管理に関する講義の様子

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阪神高速道路の建設現場視察の様子

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コマツテクノセンターでの研修の様子

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(株)特殊高所技術での集合写真