2016年8月19日
保健管区の各支所は、毎週、1回2〜3時間の継続教育の時間枠を持っています。これを活用して4月から開始された、4市8パイロット保健セクターのESAFC(家庭地域保健チーム)の医療従事者に対する母子保健研修が6月に終了しました。同研修は、「妊産婦管理台帳」「産前健診」「妊娠性高血圧症候群」「産後出血」「乳幼児健診」の5テーマについて、1)研修前テスト、2)理論の講義、3)症例検討、4)研修後テストで構成されています。この1)と4)の結果を分析したところ、「産前健診」では、妊婦の体重管理(妊婦体重増加の評価)、血圧管理(子癇前症の識別)、予防接種管理(予防接種歴による対応)、また「乳幼児健診」では、乳幼児の成長評価についての理解と知識が不十分であることが判明しました。再強化が必要なこれらのテーマに焦点をあてた補完研修と再テストの実施を、両保健管区(SILAIS)と合意しました。
再研修の実施にあたり、まず、研修前・後テストについて、得点が低かったテーマの問題文を母子保健技術委員会およびパイロット4市の研修ファシリテーターらと検討し、医師だけでなく看護師、准看護師が理解できる文章表現へ修正しました。そのほか、以前使用した教材の見直しと修正等の準備を整え、7月末から補完研修を開始し、8月中旬に終了しました。補完研修は、1)研修前テスト、2)理論の復習、3)症例検討、4)研修後テストで構成しました。再テストでは、全般的に点数が上昇したことが確認できました。個人によって知識の習得進度の違いはあるものの、学習を繰り返し行うことで、効果が現れてくることが分かります。この結果を踏まえ、母子保健技術委員会では、パイロット地区以外の14市に展開する研修に向けてさらなる教材の見直しを進めています。
ファシリテーターと研修参加者の質疑応答の様子
補完研修にて、カルテ記入実習の様子