2016年12月20日
テレビ、新聞等の報道にもよく登場するドローン、道路、橋梁等の土木構造物の維持管理にも使用が進められています。カメラを取りつけたドローンは、これまで人間が直接点検することが困難であった高所部等における異常有無等の確認作業を効率的に実施することを可能にしています。
本プロジェクトでも、2016年11月18日〜22日、公共事業道路省(DPWH)の地方事務所が維持管理を行っているミンダナオ島ブトワン市にある特殊橋梁デイオスダド・マカパカガル橋において、ドローンを活用した橋梁点検を実施しました。また、22日には、DPWH関係者およびマスコミ関係者を招待し、ドローンによる点検を紹介しました。当日は、DPWH技術者、約140名が参加し参加者から熱心な質問、コメントが数多く寄せられました。
デイオスダド・マカパカガル橋の橋梁形式は、斜張橋であることから、コンクリート製の主塔があり、また河川を横断しているため、点検が困難であることから、橋梁の主塔外面、主桁側面および下面部をドローンを使用して点検を行いました。点検方法は、ドローンに装着したビデオ、高感度カメラにより撮影を行い、撮影結果を確認しました。その結果、現在のところ、重大な損傷はないことが確認できました。
なお、実施に当たっては、フィリピン航空局はじめ関係機関に事前の許可を得て実施しました。
今後は、目視による点検が困難な他の特殊橋梁についてもドローンによる点検を実施し、特殊橋梁点検マニュアルに反映させていく予定です。
(特殊橋梁:長大橋で特殊な橋梁の型式)
斜張橋型式のためコンクリート主塔があるディオスダド・マカパガル橋
ドローンによる主塔外面の点検状況
ドローンによる点検状況
ドローン操作中
見学会に参加したマスコミ及びDPWH関係者
ドローンを使用した点検方法を説明。
ドローンによる撮影結果