面積当たりの海岸線延長が世界一のフィリピンでは、人口や資産の約6割が海岸部に集中している。2013年の台風ヨランダでは主に高潮の被害により6,000人を超える死者が出た。このような状況のため、フィリピン国政府は沿岸の防御のため護岸や海岸道路などの建設を行っているが、これら構造物の被害や周辺地域への影響が発生している状況も見受けられ、海岸防災対策が喫緊の課題となっている。本プロジェクトでは、フィリピンにおいて海岸防災のコア人材育成や技術ガイドライン策定の支援及び今後の海岸管理対策に向けた課題抽出を行い、カウンターパートの海岸工学に関する能力強化を図り、海岸防災対策を推進していく。