プロジェクト(PHeLNIDs)のベースライン調査が実施されました

2023年4月10日

感染症検査ネットワーク強化プロジェクトのベースライン調査に基づくワークショップが2023年4月3日、4日にフィリピンにて開催されました。

本プロジェクトは、2022年7月に開始し、1)中央・地方・各地域レベルの検査室ネットワーク強化、2)中央・地方レベルのゲノム解析・サーベイランス能力を強化、3)保健省による検査情報の収集・分析能力の強化を目的に技術支援を行っています。

プロジェクトの具体的な活動内容については、「感染症検査室に関するベースライン調査」結果に基き立案することとなっています。本ベースライン調査は、2022年10月から2023年3月にかけて実施され、オンラインでの質問紙法、並びにフォーカス・グループ・ディスカッションの方法が用いられました。
調査内容としては、フィリピンにおける報告すべき感染症病原体の検査能力、微生物の取り扱いにおける安全管理体制、検査室における消耗品などの管理体制、検査員やサーベイランス人員の雇用状況、および国家リファレンス検査室への検体搬送システムなどが含まれています。

今回のワークショップは、調査の暫定結果報告とその検討のためにプロジェクト関係者を集めて開催されました。プロジェクトスタッフより調査結果の報告が行われたのち、検討会では日本人専門家も加わり、プロジェクトが目指す階層化された感染症検査ネットワーク構築に向けた議論が熱心に展開されました。今後、活動の方向性や能力強化のための計画策定、研修内容などが決定されることとなっています。

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ワークショップ会場全体の様子。プロジェクトスタッフが調査結果について発表。

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目指すべき階層化された検査室ネットワークについて、調査結果を受けて話題提供する日本人専門家。

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検体搬送システムを改善するための対策案が示されたメモ書きを回覧し、優先順位をつけている