キックオフおよび課題抽出ワークショップを開催しました。

2022年7月15日

2022年5月24日から25日にかけて、プロジェクト概要の関係者への共有と、活動計画策定のための合意形成を目的に「キックオフおよび課題抽出ワークショップ」を開催しました。保健省関係者や州医務局、保健区、養成校関係者、開発パートナーなど計75人が参加しました。

冒頭では、プロジェクトの開会式として「キックオフセレモニー」が行われ、プロジェクト概要と、5月に実施した情報収集ミッションの結果を発表しました。その後、セネガル側、日本側のスピーチが行われ、プロジェクトの開始が宣言されました。

【画像】技術顧問(官房)、人材局長(プロジェクトリーダー)をはじめ、州医務局、保健区、養成校、開発パートナーなど様々なアクターが参加した。

セレモニー後には、臨地実習が抱えている課題と、活動のニーズについて、参加者と協議、合意形成することを目的に、課題抽出ワークショップ(1日目午後~2日目)を実施しました。
臨地実習の実施は下図のようなプロセスで実施されています。学生は、保健医療施設での技術の実践のため、養成校で技術演習を行ってから臨地実習をします。実習後は、成果をまとめるため報告書を作成します。一方、養成校は受入機関である保健医療施設と臨地実習の内容を調整し、学生受け入れのための合意書の取り交わしや実習指導者である医療従事者との調整を行い実習の準備をします。実習中は、教員はスーパービジョンを行い、実習が予定通り進むようサポートします。また実習後には、教員と実習指導者による学生の評価が行われます。

【画像】臨地実習の実施プロセス

しかし、このプロセスに関連した様々な課題があります。情報収集ミッションでは、養成校・受入機関の調整方法が標準化されていない、養成校ごとに異なる教材を使っており実習指導者が理解することが難しい、リソース不足によりスーパービジョンが行えない、統一した評価基準がない、などの課題が明らかになりました。

ワークショップでは、これらの課題を大きく1)養成校と受け入れ校の調整、2)教材3)スーパービジョン・モニタリングの3つに分類し、参加者は3グループに分かれてこれらの課題について協議しました。

グループワーク後の結果共有会合では、参加者から、養成校と受入機関の調整のため、国・州レベルの調整委員会の設置、受入機関のフォーカルポイントの設置、実習計画の策定、学生受け入れの基準の明確化などが提案されました。また、実習ノート、評価グリッドなどの教材の統一化、スーパービジョンガイドや実習指導マニュアルを策定し、定期的にスーパービジョン・モニタリングをする仕組みの確立が提案されました。これらの提案を受けて、プロジェクトでは、関係者と協議を実施して活動計画を策定します。

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医療施設にて関係者に聞き取りを実施している様子

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養成校における演習の様子も視察した。