スーダン国は、世界最長の河川であるナイル川が国の中央を南北に貫流している。首都ハルツームを含む国土の大半は年間降水量が300ミリメートル以下と限られており、慢性的な水不足が市民生活や経済成長の足かせとなっている。北部スーダンを対象とした水・衛生政策(国営水公社、2010年)によると、国全体の水需要量(32.1立方キロメートル/年)は、水資源賦存量(29.5〜31.5立方キロメートル/年)を超過している。平均人口増加率が3.2%と高い水準にあり、また、国家25ヵ年給水戦略(2007〜2031年)において、2031年までに給水率を100%、給水原単位を都市部150リットル/人/日、地方部50リット…