ベトナムに22~28万人いるとされるHIV感染者。国が中進国化する中、海外からの無償支援が徐々に減り、今後ベトナムは自国の医療保険制度で、地方・郡レベル病院でのHIV治療を行う方針を掲げています。しかし患者の治療費自己負担や地方病院の能力不足など、治療の継続に向けた課題は多くあります。プロジェクトでは、HIV感染者数の多い北部地域で、地方病院での抗レトロウイルス治療(ART)実施および薬剤耐性ウイルスの獲得を中央でモニタリングする仕組みを構築し、更に新規感染者の拡大予防に資する曝露前予防(PrEP)の効果検証と、抗HIVワクチンの設計に向けた基礎医学的な分析を行います。