2019年9月5日
戦略的幹部養成研修(通称「ロップチェンルック」)は、2021年冒頭に開催予定の第13期(2021~2025年)全国共産党大会において、国のトップレベルである共産党中央執行委員会委員に選出される候補者を対象として、2019年から2020年にかけてハノイ市のホーチミン国家政治学院(HCMA)において実施しています。
ロップチェンルックは、政治局の決定に基づき、党書記局の指導の下、指導委員会委員長を党組織委員会(CCOP)委員長が、副委員長をHCMA学院長が務めるなど、高度に政治的な研修です。次期を担う指導者層が理論面と実践面で知見を習得し、経済・政治・社会・環境面の課題解決のためにリーダーシップを発揮するよう育成することを目的として実施し、国内外より分野を代表する講師陣による講義が組まれ、参加者も泊まり込みで研修を受講しています。
2019年8月に開講した同研修に対し、日本からは本プロジェクトを通じ、現地研修への講師派遣と本邦研修の実施を通じた協力を合意。翌9月には、南川秀樹日本環境衛生センター理事長(元環境事務次官)を招き、「環境政策」をテーマに日本の高度成長期の課題と対応について説明した後、グループ内討議/グループ別討論/質疑応答を2日間に渡り実施し、ベトナムが直面している課題や対応案について意見を交わしました。南川理事長からは、社会的弱者が被害者となる現実や情報公開の重要性が強調され、参加者も熱心に耳を傾け、活発な議論が行われました。
ロップチェンルックの様子
南川理事長による講義の様子