ベトナム社会主義共和国(以下、「ベトナム」という。)では、2020年には1人当たりGDPが2,785米ドルを超え、ドイモイ政策開始当初の324米ドル(1996年)に比して、24年間で約8.5倍となるなど、著しい経済成長を遂げている。所得の向上に伴い都市部の中間層などを中心に安全・安心な食品への需要が高まる一方で、ベトナムでは農産物生産における農薬や化学肥料等の使用量が増大しており、農産物の安全性確保が喫緊の課題となっている。ベトナム農業農村開発省(Ministry of Agriculture and Rural Development、以下、「MARD」という。)は「農業農村開発5か年計画」…