【イベント報告】岡山からアフリカへ!民間企業の挑戦とSDGs

2019年7月10日

アフリカをより身近に・・・

6月22日(土)岡山ロッツ4階にある無印良品のフリースペース(Open MUJI)で、民間企業および地方自治体等からゲストスピーカーを迎え、アフリカへのビジネス進出に関するイベントを開催しました。

今年8月に横浜で開催される第7回アフリカ開発会議(TICAD7)を見据え、より多くの方にアフリカを身近に感じていただくとともに、企業の方にはアフリカでのビジネスのヒントを掴んでいただくべく開催しました。当日は、企業の方をはじめ、高校生やアフリカ人留学生等、約80名もの参加者にお集まりいただきました。講演後の質疑応答コーナーでは、参加者から登壇者への質問が相次ぎ、アフリカに対する関心の高さがうかがえました。

ゲストスピーカーよるアフリカトーク!

パネルトークでは、写真を交えて実際のアフリカでの生活の様子などが紹介されました。

講演部分では、外務省、国連開発計画(UNDP)、日本貿易振興機構(JETRO)、国際協力機構(JICA)からアフリカでのビジネス支援体制が紹介された他、民間企業や地方自治体のアフリカにおける取り組みが紹介されました。まず、楽天株式会社からは、「Rakuten Social Accelerator」というプログラムの紹介がありました。同プログラムでは、SDGsを始めとする社会課題の達成に取り組む団体・企業と楽天社員がプロジェクトチームを組成し、テクノロジーを活用して課題達成に取り組んでいます。日本発のスタートアップであるWASSHA社はIoTテクノロジーを活用しタンザニアの未電化地域へ電力サービスを提供する事業に加え、小売店ネットワークを活用してEコマース事業等の新規事業の開発中であり、Rakuten Social Accelerator事業を通じて、楽天社員が市場調査や卸売モデルの実証実験をサポートしたとのこと。WASSHA社への半年間の支援機関は終了しましたが、楽天社内でアフリカ進出の機運が高まったとのことです。
続いて、自治体のアフリカビジネス進出支援事業として神戸市からは、アフリカ進出支援メニューやアフリカ留学生の企業インターンのマッチング等、幅広い支援内容が紹介されました。参加者からは地方自治体がここまでできるなんて感動した、という声が寄せられています。

参加者の関心を多く集めたのは、地元岡山市に本社を置く食品乾燥機メーカーの大紀産業株式会社による講演でした。農業従事者の高齢化に伴い国内の設備投資は伸び悩む一方、海外での需要は増加傾向とのこと。不安要素も少なくない中で、JICAの中小企業・SDGsビジネス支援事業を通じてスーダンでのビジネス展開に踏み切った経緯等、当事者だからこそ語ることのできるアフリカビジネスの醍醐味、難しさをお話しいただきました。

最後の全登壇者が参加したパネルトークでは、登壇者がアフリカで撮影した写真を交えて、衣食住等アフリカでの日常生活について、臨場感溢れるエピソードを紹介いただきました。参加者からは「アフリカの魅力について生の声が聞けてよかった」、「アフリカに行ったことがなかったけど、行ってみたいと思った」等の声が聞かれ、アフリカをより身近に感じていただけたのではないかと思います。

岡山市は「SDGs未来都市」に選出されており、国際貢献や交流に対する興味・関心の高さが感じられる街ですが、今回のアフリカイベントにおいても企業の皆様をはじめ市民の関心の高さが感じられました。
また、今回のイベントは、無印良品岡山ロッツ店内のOpen MUJIというオープンスペースを無償で提供いただき、実現したものです。無印良品岡山ロッツ店の皆様、そしてお買い物中であったお客様におかれましても、ご理解とご協力をいただきありがとうございました。
加えて、イベントのタイアップ企画として、翌日の午前中に岡山市立オリエント美術館での見学ツアーを行いました。当日は、学芸員から古代オリエント(南アジアから北アフリカに跨がる地域の古代文明)に関する数々の貴重なお話しをいただきました。7月13日(土)からは特別展「ミイラと神々」も始まります。是非、足を運んでみてください。