熱帯・亜熱帯地域に栽培されるキャッサバ(Manihot esculenta Crantz)は、世界の主要食用作物の総収穫面積(19.6百万ヘクタール)で第6位に位置し、世界の約8億の人々が日常の食料としている大作物である。2012年度の世界のキャッサバ総生産量は2億8,000万tであり、アジアはアフリカに次いで生産量が多い。キャッサバは従来の食用に加え、工業用でん粉として製紙やプラスチック、さらにはバイオエタノール原料として用途が拡大している。世界のキャッサバ年間総生産量は、この30年間に倍増し、今世紀に入っても生産量は大きく上昇しているが、その大きな理由の一つが、タイ、ベトナム、カンボジアで…