2016年12月6日
キャッサバはタネが出来にくく、出来てもその量が少ない(数粒)ので、次世代を増やすとき、タネ(有性生殖)ではなく、茎を栄養繁殖させると述べました(No.47)。しかし、品種改良を行う場合は、有性生殖、つまり花とタネが不可欠です。ところが、実を言うと、キャッサバの花は、どのような環境変化(日長や温度変化など)で咲くのか、そのメカニズムがまだ十二分には解明されていないのです(過酷な環境に置かれるほど、子孫を残そうと花を咲かせやすいらしいという説もありますが、これには異説もあります)。逆に言うと、それを解明できれば、学術的にも実用的にも、とても大きな意味があります。育種を担当する研究者の方には、ぜひ頑張って頂きたいところです。
開化寸前の雄花(中央)
他の雄花の花粉がつかないよう雌花に覆いをかぶせる
育種準備作業中のスタッフ
開化したキャッサバの雄花
今にも綻びそうなタネ
自然落下するタネを集めるため袋で覆っていく