コスタリカ共和国(以下、コスタリカ)は、「生物多様性ホットスポット」であるメソアメリカ地域の中でも、生物多様性の保全上、重要な国と位置付けられている。しかし、1940年に国土の75%を占めていた森林被覆率は、1987年には21%まで減少した。そのため、1980年代後半より先駆的な森林保全、生物多様性保全のための政策、活動を実施してきた。その活動の結果、森林面積は2010年には52%程度まで回復するに至っている。
一方、自然保護区の管理体制については、一部の保護区を除くと、人間活動を排除することを前提とした管理モデルが適用されており、実際の管理活動としては、保護区内及び周辺域に…