東ティモール国立大学は2000年11月に開校した東ティモール唯一の公的高等教育機関である。独立後の国づくりを担う技術系人材育成の観点から、インドネシア時代に設立された旧ディリ・ポリテクニックを母体とした工学部を東ティモール国立大学ヘラキャンパス内に設置した。新設工学部では教官が指導に十分な知識を有していないことや、独立を問う1999年8月の住民投票後の混乱によって教育機関施設を含む物的インフラの7割以上が破壊されるなどの状況から、JICAは東ティモール政府の要請を受けて無償資金協力による機材調達や技術協力による専門家派遣、教官の長期研修(国費留学)等の支援を実施した。
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