(1)当該国における農業セクターの現状と課題
エチオピア連邦民主共和国(以下、「エチオピア」という)において、全人口の約85%が農業に従事し、農業セクターがGDPに占める割合は約40%となっている。農業従事者の多くは平均耕作面積1ha未満の自給的な小規模農家であり、大半は天水依存型農業で穀物生産に従事している。エチオピア政府は、政府予算の10%以上を農業セクターに投資しており、その結果、主要穀物(テフ、メイズ、小麦、大麦、ソルガム等)の農業生産量、生産性は着実に向上しているが、頻発する干ばつ等の自然災害に脆弱な生産構造であることから、安定的な食糧生産を実現するためには、農業セクターの強…