シエラレオネ共和国(以下「シ」国)では1991年から政府軍と反政府軍との間で戦闘が続いていたが、2001年5月に停戦合意が成立し、2002年1月にはカバ大統領によって内戦終結が宣言された。「シ」国では我が国を含めた国際社会の支援や自助努力により、社会・経済状況は徐々に回復し、復興の段階から開発の段階に移行しつつあるものの、人間開発指数は179位/179位(2008年)と著しく貧しい状況を脱していない状況にある。特に、内戦による被害が甚大で開発の遅れているカンビア県の状況は深刻であり、例えば、安全な飲料水へのアクセス、食糧自給に関する指数、生徒に対する教員数は全国平均よりも低い状態である。また、…