JICA海外協力隊(大学連携)覚書を締結 広島大学柔道部員がザンビア共和国で柔道を指導 

2020年3月17日

柔道を通じて日本とザンビアのかけ橋に!

【画像】 独立行政法人国際協力機構(JICA)は、この度広島大学と、体育会柔道部の学生を青年海外協力隊(短期)として、アフリカ南部のザンビア共和国に派遣する取り決めを2020年3月5日(木)に結びました。この覚書では「広島大学・ザンビア共和国 柔道連携プログラム」として、2020年から2022年度の期間に毎年1名(1か月)をザンビアに派遣し、柔道の指導や普及を行うことを取り決めました。当日は、広島大学の宮谷真人副学長、体育会柔道部の出口達也監督、JICA中国センター所長の三角幸子による覚書への署名が行われました。

 広島大学柔道部は、全日本学生柔道大会で複数回の入賞を誇るなど、大学柔道の強豪校です。協力隊として派遣される学生は、オリンピック・ユース・ディベロップメント・センターをはじめとする国内の柔道の主要拠点で、柔道指導者層への指導、普及を行います。
 
 アフリカでは近年、柔道人口が増加しており、ザンビア共和国も2012年、2016年のオリンピックに柔道選手が出場するなど、徐々に柔道が普及しつつあります。しかし、依然として練習施設や指導者の不足が問題となっており、指導者層の能力強化も課題となっています。ザンビアからの要請を受け、広島大学とJICA中国センターは2017年度に覚書を締結。2019年度までに3名の柔道部学生がザンビアで柔道の指導を行い、指導者養成、柔道普及に貢献しました。体育会柔道部の出口監督は「日本と異なる環境・文化の下で、柔道の技術のみならず精神的な部分についても指導を行い、ともに鍛錬するという経験は、学生にとり貴重な経験となった。柔道指導以外にも生活面の支援を行うなど視野を広げることもできた。継続して柔道部の学生を派遣していきたい。」と、プログラムの継続実施を後押ししました。

 JICAは広島大学大学院国際協力研究科と「ザンビア理科教育・数学教育連携プログラム」を実施しており、15年以上に亘り学生をザンビアに派遣してきました。柔道が普及しつつあるザンビアで、同国と深いつながりを持つ広島大学から協力隊員が派遣されることで、スポーツの分野でも協力関係が築かれ、日本とザンビアとの懸け橋になることが期待されています。

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