ディビアカ・カラヴァスタ国立公園の生物多様性モニタリング

2021年8月3日

プロジェクトが生態系モニタリングの重点として6月に立ち上げたiNaturalist上の生態系モニタリングプロジェクトは、その後に30人を超える観察者が登録、観察報告も最初の2ヶ月で700を超えました。これまでに345種の動植物が同定されています。今後も継続して観察結果を積み上げていくことで、ディビアカ・カラヴァスタ国立公園内の動植物相を明らかにしていくとともに、アルバニア環境省のモニタリング・システムの改善と拡充に資することが出来ると考えています。特に年間を通じたモニタリング結果の集積がとても重要になります。

iNaturalistはカルフォルニア科学アカデミーとナショナルジオグラフィック協会が運営する参加型のソーシャル・ネットワーキング・サイトで、ユーザーからの寄付金、関連グッズの売り上げなどで運営されています。
iNaturalistの基本機能はユーザーの投稿による生物分布情報収集ですが、投稿された写真や録音をもとに、他のユーザーが「種の同定」をサポートする機能があります。精度が担保された観察記録は研究レベルの記録としてGBIF(Global Biodiversity Information Facility)のデータベースに収納されます。これによって、プロジェクトが支援するアルバニア環境省のデータベースであるBIONNAにも活用されることになります。
また、ユーザー間のコミュニケーション機能によって、専門家だけでなく市民や学生、NGOなどの参加を促すことができ、モニタリングと同時に環境教育や普及啓発の効果も期待することができます。

観察例

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