広域コミュニティ防災ワークショプ及び第4回広域合同調整委員会（JCC）会議が開催されました

2019年7月8日から10日の3日間、グアテマラのアンティグアにて、広域コミュニティ防災ワークショップ及び第4回広域合同調整委員会（JCC）会議が開催され、各国中央防災機関、パイロット市とコミュニティ関係者、中米防災調整センター事務局（SE-CEPREDENAC）、日本側からはJICA調査団、専門家、事務所関係者が参加しました。

コスタリカからはプロジェクトマネージャー、パイロット市の防災担当者、プロジェクト活動に参加しているコミュニティリーダーらが長期専門家とともに広域コミュニティ防災ワークショップに参加しました。
ワークショップでは、プロジェクトマネージャー、市の担当者、コミュニティリーダーがコスタリカでの優良事例等についての発表を行い、プロジェクト活動を通じてパイロット市でのコミュニティ防災委員会の組織化とコミュニティリーダーの育成が進んでいるほか、コミュニティで雨量観測を行う「気象ネットワーク」が構築されたことが報告されました。また、ワークショップで実施された、地方防災計画策定8ステップ演習では中央防災機関、市、コミュニティの担当者が一緒になって実習に参加し、コスタリカの状況を考慮した計画策定に取り組みました。

第4回広域合同調整委員会（JCC）会議には、中央防災機関の災害リスク管理部長、国際協力部長、プロジェクトマネージャー、長期専門家が参加し、会場では各国ブースによる活動・成果紹介が行われ、プロジェクトマネージャーと長期専門家が協力して各国のプロジェクト関係者に活動報告を行いました。また、JCCではプロジェクトのインパクト、持続性についても協議が行われ、プロジェクト終了後も継続して活動が実施、普及されることを考慮し、本年11月に予定されている本邦研修でもプロジェクト活動のインパクトと持続性について、引き続き協議が行われる予定です。
コスタリカではコミュニティ防災活動のファシリテーターを育成して活動の普及を推進するほか、中央防災機関ではコミュニティ戦略の策定も検討されており、持続性確保のための取り組みが行われつつあります。中央防災機関の災害リスク管理部長は、プロジェクトの研修に参加された際、「持続性は我々コスタリカ側の手中にある。プロジェクト活動は継続するためにある。しかしながら継続するかはプロジェクト次第ではなく、我々、住民、市、中央防災機関のコミットメントによるものであり、それを理解する必要がある」とコメントしており、持続性を確保するためのコスタリカの今後の取り組みが期待されます。

プロジェクトでは、これまでに得られたコミュニティ防災活動の成果を普及するための体制強化の支援を継続していきます。

作成：佐野　康博（長期専門家）