技術移転の基盤となる施設の補修整備が進んでいます

2022年11月17日

本プロジェクトの成果のひとつに、「高品質な果樹苗木生産に必要な環境基盤が整備される」ことが掲げられています。プロジェクトの技術移転機関である国立種子センター(NSC)パロと、国立有機農業センター(NCOA)ユシパンにおいて、各センターの職員や県のエンジニアたちと現地調査を行い、早急に整備が必要な個所を洗い出しました。そして、喫緊の課題である国立種子センターパロの灌漑の要となる3か所の水槽の修理を開始しました。

2013年に建設された水槽の底や壁面は、木槌でも簡単に崩れてしまうほど脆くなっており、大きな穴が何か所も発見されました。必要な資材を購入し、工事は主にセンターの職員や作業員が行っています。細かなメンテナンスを行っていれば、これほどの水漏れはなかったはずです。今後は、この補修作業の経験を活かし、都度、補修が行われることを期待します。

国立有機農業センター(NCOA)ユシパンでも、老朽化した倉庫の修理を行い、作業小屋と堆肥舎を作ります。こちらもセンターの作業員が手作りで行い、資材の購入を開始しました。

果樹苗木生産や野菜づくりのためには、水源の確保、土壌づくりなどの環境基盤の整備を早く整えることが重要です。そして来年は、高品質な果樹生産(繁殖、接ぎ木、等)のための資材の開発や、果樹苗木生産及び果樹園管理に係る研修を実施していくことになります。

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水漏れが激しい水槽(NSCパロ)

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水槽補修作業の様子(NSCパロ)

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伐採まで完了した園拡張予定地(NSCパロ)

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作業小屋と堆肥舎設置現場での協議(NCOAユシパン)