接ぎ木技術が改善されています

2023年7月5日

 初夏の新緑の時期に入り、2022年12月~2023年1月にかけて実施した接ぎ木研修の成果が、確認されました。
 国立有機農業センター(NCOA)ユシパンで行ったクルミ接ぎ木成功率は、前年の3%から、今年は60%と飛躍的に向上しました。また、キウィの接ぎ木発芽率は 9 割と良好な結果が得られました。国立種苗センター(NSC)パロChundudingkha農園やJewphu 農園でもクルミ接ぎ木を行いましたが、残念ながら喜ばしい結果には届きませんでした。
 ここでの主な指導技術は、コーティングワックスの融解温度の把握、接ぎ木時期の見極め、新しい接ぎ木手法の取得、灌水の理解です。接ぎ木手法も一度の研修で習得するのは難しく、繰り返された演習が功をなしました。
 現在、ブータン国農業省マーケティング局は、商業的農業の振興を強化していく方針で、隣国の先進農家と農作物の価格及び品質で競争となることは避けられません。今後、*SHEP活動を実施する過程で、農家に対して果樹優良品種の認知度向上、及び市場ニーズを考慮した栽培技術習得の重要性を理解してもらい、温帯果樹の生産強化につなげていくことが重要となります。
 プロジェクトでは、引き続き、より適正な接ぎ木時期、手法等について検討を続け、農家への技術移転を進めます。

*SHEP活動とは、「作って売る」から「売るために作る」への意識改革をもたらす農業普及手法

1.キウィ接木カ所

1.キウィ接木カ所の画像

2.クルミ接木苗

2.クルミ接木苗の画像

3.キウィ接木苗

3.キウィ接木苗の画像

4.今後、栽培技術指導を必要とする桃

4.今後、栽培技術指導を必要とする桃の画像