【第40号】2018年の1期作目の収量調査結果を公表!!

2018年8月17日

プロジェクトチームは、本年の1期作目に比較栽培に参加したマリアナIの38農家を訪問して、収量調査結果を伝えると同時に、2期作目のコメの生産性を向上させるための栽培暦の正常化やコメの販売等に係る技術的なアドバイスを行いました。

本年1期作目に比較栽培に参加した38農家の収量調査結果によると、条植の圃場の平均収量は4.7トン/ha、乱雑植の圃場の平均収量は3.8トン/haで、条植の平均収量の方が、乱雑植よりも23%上回りました。

今回の比較栽培に参加したラホメア村のガスパル・コライ氏(45歳)は、当初条植の平均収量が、乱雑植よりもせいぜい15%程度上回るだろうと予想していたため、それ以上の条植の平均収量結果に驚いた様子でした。ガスパル氏によると、以前は5圃場で25袋のコメしか生産できませんでしたが、今回条植えと水量調節及び除草により35袋のコメを生産できました。同氏は、2期作目にコメを販売できるようそれらの技術を別の圃場でも試みることが今から待ち遠しいと語ってくれました。

小田島成良プロジェクト専門家(稲作技術)は、「今回の条植の圃場の平均収量は、昨年のボボナロ県の平均収量の3.3トン/haを1.4トンも上回っており、現金換算すると560ドル多くの収入を得たことになります。農家さんが稲作技術を実践して、栽培暦どおりにコメを生産すれば、生産コストを最小限に抑えて、灌漑用水が十分ある時に2期作目を開始できるため、50%生産性を上げることが可能です。しかしながら、それを達成するのには農家さんのコメ生産に係る十分なやる気が不可欠です。」と語りました。

プロジェクトと農業水産省は、今回比較栽培の収量調査結果を知った38農家が条植等の稲作技術の成果を十分理解して、2期作と同技術を合わせて実践することによりさらに生産性を高めることができるのを期待しています。

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収量調査結果を農家に説明するプロジェクトスタッフ(1)。

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収量調査結果を農家に説明するプロジェクトスタッフ(2)。

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収量調査結果を農家に説明する小田島専門家。