教材試用途中経過報告

2016年7月29日

教材試用開始から2カ月以上経過し、1、2単元終了する学年が出てきました。また、ちょうどエルサルバドルでは中間休みが明けたタイミングであることを生かして、第3サイクルでは協力校教員へのインタビューを行いこれまでのバリデーションの振り返りを行いました。
プロジェクトのメンバーが頻繁に授業を実施しているとはいえすべての授業をできるわけではありません。そこでインタビューでは協力校教員が行った授業における、教科書構成、練習問題量、時間配分、中心教材の質等の観点についての学生の反応を質問しました。
本プロジェクトでは少なくとも20分の学生の個別の学習時間の保障を掲げているため、当初は学生に戸惑いが見られたこと、既習事項の習熟不足に起因して補足説明が必要となり授業時間が超過しがちなこと、一部内容については記述について改善が必要なこと等貴重な意見を収集できました。また、学習習慣の不足に起因して学生の中期的な記憶力が弱いため定期テスト等では苦戦している現状が見えてきました。
これらに改善点についてはプロジェクトでは練習帳の提供や単元開始前の既習事項の復習ページの挿入などできる限りの改善を図り効果をモニタリングしていきます。
改善点ばかりなのもあれなので最後に、喜ばしいコメントも2点紹介。1つ目は学生から「もっと練習問題がほしい」という声が増えていること。そしてそれらの声が聞こえるのは学生がわかった時であることというコメントが得られたこと。もう1つは、教員から「教科書の構成がわかりやすいため、非常に授業しやすい」とのコメントをいただけたことです。これぞ本プロジェクトが目指すユーザーフレンドリーな教材です。
まだまだ改善点はありますが、このコメントを新たなモチベーションとしてより多くの学生に「もっと練習問題がほしい」と言ってもらえる教材の完成を目指します。

【画像】

協力校教員へのインタビューの様子。