集落開発計画普及のためのニュースレター作成研修会の実施

2019年9月27日

2019年9月26日、27日

本プロジェクトでは、これまでパイロット市6市の社会開発普及員を対象に「集落開発計画作成プロセスの研修会」、「ファシリテーション研修会」を実施しました。また、パイロット市では7つの集落でPACO(Plan de Acción Comunitario)が作成されました。集落開発計画作成プロセスにおける重要な役割を担っているのがGrupo Gestorと呼ばれる集落リーダーで、約5名~10名のリーダーが集落会議によって任命されます。集落開発計画作成から実施のプロセスにおいて、集落リーダーグループの中には良いチームワークが構築され、計画された活動を実行するために様々な地域アクターらとの調整作業も行い、次々と活動が実施されていきました。更には、集落リーダーであるという自尊心を高め、公の場で話をし、コミュニティを組織化するというスキルを身に付けることができました。このように新しいリーダーシップが促進されたことで、集落内での連帯感、ゴミ拾い活動等の集落活動への参加の促進、学校へ通う子供の増加、栄養改善等のワークショップの開催によるコミュニティ内のコミュニケーションの改善などたくさんの目に見える変化が現れてきました。

そこで、プロジェクトではこれらの活動成果を地域で活動する他機関や地域アクター、他集落の方々にも共有し、地域内の機関間連携を促進することを目的とし、市の社会開発普及員が集落活動ニュースレターを作成できるようになるために、カウンターパートのFISDLの広報部と連携し、集落開発計画普及のためのニュースレター研修会を開催することにしました。このニュースレターは市の社会開発普及員が3ヵ月に1度作成し、地域で活動している政府機関、NGO、様々な地域アクター、また集落開発計画を始めていない他集落へPACOの活動を共有し、地域内連携を促進するためのツールとして作成することを目的としています。研修には各パイロット市の広報担当者と社会開発普及員が参加し、1日目は、・PACOにおけるニュースレターの作成意義、・地域開発における広報の意味と役割、・プロジェクトPASOの目指す広報とは、・広報誌作成マニュアル、写真撮影のポイント、・広報のためのソーシャルネットワークの活用方法、などを講義し、2日目は・地域資源の活用、・地域アイデンティティを掘り起こすための各市独自のカレンダー作成ガイドの説明、また研修の最後には8月に本邦研修「参加型地域開発のための地方行政強化」(8月14日~30日:JICA北海道)に参加したチランガ市助役Marizol Nolasco氏による経験共有会を実施しました。

参加者らは、「このような研修会は初めて受講し、とても参考になった」「市の広報活動に今日の研修で学んだことを活かしたい」「コミュニケーションの重要性が理解できた」などと発言しており、このニュースレターは3ヵ月に1度作成することで全員の同意が得られたので、初めてのニュースレターの完成が楽しみです。

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広報誌の写真撮影のポイントを説明するディアスFISDL広報課職員

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広報誌作成のポイントの説明を受けるトローラ市社会開発課職員

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PACOの活動成果の広報誌の作成演習をするグアタヒアグア市社会開発課職員

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PACOの活動成果の広報誌をプレゼンするホアテカ市社会開発課職員

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カレンダー作成ガイドを説明する東野専門家

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本邦研修に参加したチランガ市助役ノラスコ氏による経験共有会