プロジェクトニュース23号

2022年6月21日

プロジェクトで初となるオンラインと対面を組み合わせたハイブリットジェンダー研修を行いました!

プロジェクトはこれまでカウンティ行政官にタブレットを配布し、Google FormによるSHEP理解度テストの実施や研修ペーパーレス化などイノベーションに取り組んできました。今回、ジェンダー研修の一部をオンライン化し、カウンティ行政官がタブレットを通じて参加する研修を実現しました。

従来のジェンダー研修は対面型の研修で5日間のプログラムでしたが、ハイブリッドジェンダー研修は、1日のオンライン研修と3日間の対面型研修の4日間のプログラムです。ケニアSHEPのジェンダー研修は、男女がお互いの役割や置かれた状況について理解を深め、農業経営の効率化を図ることを目的としたジェンダー分析に加え、農家家計予算づくりとグループの成熟度合いを確認するグループエンパワメント指標を含めた3部構成になっています。

プロジェクトは、ジェンダー分析に使う1)農業生産・家事活動分析、2)資源のアクセス・コントロール分析、3)1日の活動分析の3ツールに加え、4)農家家計予算表と5)グループエンパワメント指標チェックリストを加えた計5つのツールの使い方について、動画教材を作成しました。オンライン研修では、動画視聴の後、質疑応答を行い、その理解度をオンラインテストで確認しました。初めての試みながら、事前に参加するサブカウンティと会場設定やWi-Fi接続状況を確認し、WhatsAppグループを活用して綿密なコミュニケーションを行ったことで、研修は円滑に実施されました。

続く対面型研修は、普及員がオンライン研修で学んだツールを実際に説明し、課題解決に向けたファシリテーション方法を学ぶプログラムです。参加するカウンティ行政官は農家役になり、男女に分かれジェンダー分析ツールに記入します。その後、各セッションで担当に割り当てられた普及員が、分析ツ-ルで明らかとなった課題に対し、課題解決のための活動計画を作成するファシリテーションを行います。男性女性それぞれがお互いの不満を言い合うだけに留まることなく、無駄な作業や負担の多い作業を見直し農業経営の効率化を目指すために建設的な対話ができるよう促すことが普及員に求められます。参加者は対面型研修を通じ、「男女が重複して支出していることに気付いた、男女が共に支出について話し合うことで、効率的な支出管理ができる」など、自らも新しい発見をしました。

ジェンダー研修後は、普及員たちが対象農家グループを訪問し、ジェンダー分析ツールの説明やジェンダー活動計画作成支援を行います。プロジェクトでは、引き続き、普及員の活動をモニタリングしていきます!

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オンラインジェンダー研修に参加するカウンティ行政官

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対面型ジェンダー研修の様子