プロジェクトニュース第28号

2023年2月20日から24日の5日間、ホマベイでミゴリカウンティを対象としたSHEP Biz男女農家普及員集合研修にオブザーバーとして参加させて頂きました。私は青年海外協力隊として任地で稲作技術普及活動を行っており、今後は収穫したコメを販売することで農家さんの収入向上に繋げたいと考えています。その為、今回の研修では特にマーケット調査の方法を学びたいと思い、参加しました。

研修は終始、参加者の熱気に溢れていました。農業省職員であるプロジェクトの方々からは「この研修を通じて農家さんの生活をよりよくしたい」という思いが伝わってきました。また、参加者は一つ一つのアクティビティに同じグループのメンバーと試行錯誤しながら真剣に取り組んでいました。損益、様々なリスクについて想像力を働かせ、経験を振り返りながらアイディアを出し合っていく様子は頼もしさを感じました。

最も印象に残っているのは、作物選定のアクティビティです。マーケット調査を基にどの作物が一番利益を得られるかを割り出しました。しかし、そのチャートを基にメンバーが最終的に栽培しようと選んだ作物は一番利益を得られる作物ではありませんでした。その理由を聞くと、「栽培経験のある作物を選ぶ方がリスクは少ないから」や「面積当たりの収益が低くてもマーケットで人気のある作物だから」などの返答がありました。「最終的に出した答えに正解や不正解は無い」というのがSHEPの面白い点だと学びました。農家さんの選択は確実にマーケットに基づいたものになっており、”Grow and Sell”から“Grow to Sell”に思考を変えるという研修の目的が達成されているのだなと実感しました。

マーケット調査の方法は勿論、ワークショップの運営方法等についてもたくさんの事を学ばせて頂きました。今回学ばせて頂いたことを活かして、農家さんとコメの販路開拓に取り組みたいです。