キルギス国別研修「生乳生産・流通に係る獣医畜産技術及びシステム改善」開催

2020年11月20日

2020年11月11日(水)~20日(金)

2020年11月11日から20日にかけて、日本とキルギスをオンライン会議システムで繋ぎ、キルギス国別研修「生乳生産・流通に係る獣医畜産技術及びシステム改善」を遠隔実施しました。

本研修の参加者は2020年9月に来日する予定でしたが、新型コロナウィルス感染症の拡大を受け、2020年度は遠隔研修のみとし、2021年度4月以降に本邦研修を実施するという計画に変更しました。

キルギスでは、生乳バリューチェーンに関わる全ての関係者が一堂に会する場として、酪農協議会の設立が求められています。今回の国別研修は、その設立支援の一環として計画されたものです。

本研修は、生乳バリューチェーンに関与する関係者が一堂に会するものとなり、首相府や農業省、獣医衛生検査院、酪農家協会(キルギススッツ)、ミルクユニオン(カントスッツ)、乳業会社(ウムット)から計9名の研修員(うち1名は代理出席)が参加し、加えて2名の聴講者も同席しました。質疑応答や毎日の振り返りの中で、キルギスの酪農界の状況について活発な協議が行われました。

日本側の講師として、農林水産省や中央酪農会議、全国酪農協会等の様々な酪農関係機関の方にご協力いただき、合計で13講義が行われました。各講師はJICA市ヶ谷/JICA札幌センターから講義を行い、キルギス側の参加者(研修員)はキルギスの首都ビシュケクにあるホテル会議室から参加しました。本技プロでは初めての遠隔研修となりましたが、8日間の遠隔研修期間中、特に大きな問題はありませんでした。

キルギス酪農の現状から見ると、研修員にとって先進的な講義・内容も含まれていました。その点については、2021年4月以降に予定されている本邦研修にて、訪問先を実際に訪問する事により、理解が深まるものと思われます。

また、研修員からは、「大変有意義な研修であり、本邦研修の前に、別途1~2週間程度の遠隔講義をしてほしい」という要望も上げられました。そのため、2021年1月にアクションプラン作成に係る遠隔での打合せの機会を設定する事となりました。

なお、今回の研修では、成果品の一つとして、アクションプラン(ドラフト版)を作成しました。2021年の本邦研修の際には、日本の酪農関係機関への訪問を通じて、酪農協議会の設立や役割に関する情報収集を行い、キルギスの現状を踏まえた酪農界の課題を解決するための具体的な道筋等を盛り込んだアクションプランを完成させる事になります。

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JICA市ヶ谷での日本人講師による講義

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キルギス会場での参加者のディスカッションの様子

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キルギス会場でのオンライン研修の様子