MA-SHEPが、ステークホルダーミーティングを実施しました

2021年7月15日

2021年4月29日~5月18日の期間、MA-SHEP第3バッチの対象地域であるブランタイヤ地方及びシレバレー地方の農政局が管轄する7県でステークホルダーミーティングを実施しました。各県の対象農家グループの代表と担当の普及員が集まり、SHEPアプローチの理解を深めるとともに、市場関係者や農業資材業者とのネットワーク化が図られました。

対象県の一つであるチクワワ県では、初めてMA-SHEPの活動を知った農業資材業者から、「農家の活動継続を支援するために、MA-SHEPは資材(種子や農薬等)や資金の提供をするのか?」という質問が出ましたが、農家グループ代表から、「MA-SHEPからは資金も資材も提供されないが、SHEPアプローチの考えがしっくりきたので実践してみることにしました。」と回答がありました。加えて普及員からは、「そもそも自立的で潜在能力がある農家(資材取扱業者の製品を購入する等)がMA-SHEPの対象農家に選定されているので、MA-SHEPが資金や資材を支援する必要はない。」と説明される等、SHEPアプローチへの理解が進んでいることが見受けられました。

農家代表の一人であるNgongoグループのフランシスコ・ムブトさんは、「市場調査の結果、買手とのコミュニケーションが良好になり、今期はサツマイモの販売で利益が出ている。加えてジェンダー研修の後、バイクを買いたいという私の希望と、牛を買いたいという妻の間で相談した結果、牛、バイク、トタン屋根(Iron Sheets)のすべてを購入することができました。」と力強く語ってくれました。

新型コロナ・ウイルスの感染拡大前に研修に参加した農家グループの中には、コロナ禍においても市場調査を実施して、しっかりと収益を上げているグループもあり、SHEPアプローチが実用化されていることをうかがい知ることができました。

今回のステークホルダーミーティングで構築したネットワークを継続し、新型コロナ・ウイルスの感染拡大や、その他のリスクに対する耐性を培っていくことが期待されます。

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SHEP Approachのコンセプトを説明するチクワワ県のMA-SHEP担当職員

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農産品販売先や資材提供の合意を得るため、ステークホルダーから連絡先、サービス内容を聞取る農家

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市場調査の結果に基づき生産したサツマイモの収益で、バイク、牛1頭、トタン屋根(20枚)を購入したフランシスコ・ムブトさん(ンゴンゴ・グループ)