プロジェクト第1回研修の実施

2016年7月12日

2016年7月9〜12日までの4日間、第1回目のTRI法導入・普及のための技術研修を実施しました。研修場所は、実施機関であるメキシコ国立循環器病院内にある研修室で行われました。この研修室は、今回のプロジェクト開始に際して準備した研修室です。

この技術研修は、TRI法に関する座学だけではなく、プロジェクトで購入した3種類の研修用機材(TRIカテーテル操作用シミュレータ、心臓カテーテル法操作取得用血管モデル、橈骨動脈穿刺モデル)を用いたより実践に近い研修内容になっています。その中でも、TRIカテーテル操作用シミュレータは、コンピュター上で実際のカテーテル検査や治療を模擬的に体験できることが特徴です。また、研修実施前に、これらの機材を維持管理し、研修の際に円滑に使用できるように、メキシコ国立循環器病院の医療機材メンテナンス部スタッフが日本にて機材研修を受講しました。

メキシコでは、患者への心臓カテーテル治療を実践できるようになるためには、医学部卒業後、循環器の専門医の資格を取った上で、さらにより専門性の高い心臓インターベンション専門医の資格が必要となります。今回の研修参加者は、この心臓インターベンション専門医の資格取得のため、2年間この分野の診療や教育機能を有するハイレベルな病院に専修医として所属しながら知識や技術を習得中の2年目の専修医が対象となりました。今回は、四つの病院から計9名の専修医が集い、研修を受講しました。普段はそれぞれの病院でのカリキュラムに沿って学んでいる専修医たちが、同じ研修所で学ぶこと自体も刺激となったようです。講師には、プロジェクトの技術チームとして関わっている日本での官民連携研修経験者が、ここメキシコシティだけでなく地方からも参加し、専修医への指導を行いました。

プロジェクトでは、研修の積み重ねと振り返りを繰り返しながら、メキシコ国に合った標準化された研修モデルを構築することを目指しています。

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穿刺モデルのシミュレーション

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TRIシミュレーターの実習