メキシコは、1980年代半ば以降、輸入自由化と外資規制緩和を進め、1994年の北米自由貿易協定(NAFTA)発行以降、低廉で質の高い労働力を利用した輸出拠点として自動車産業、電気・電子産業、航空宇宙産業等の投資を集積させている。現在までに我が国も含めて46か国と自由貿易協定(FTA)のネットワークを構築し、北米を中心に中南米やアジアへの輸出を拡大させることによって経済成長を続けている。特に自動車産業は、完成車メーカーの進出が増加しており、これに伴い、自動車部品産業の集積も進んでいる。FTAによる広範囲な自動車市場とのネットワークを持ち、多様な部品を国内調達して原産地条件を満たすことで関税の減免…