ベースライン調査

2015年3月23日

2月23日から3月9日までアイシーネット株式会社の下平乙夫氏を短期専門家として迎えました。下平専門家の業務目的は「プロジェクトの初期段階のモンゴル農業大学獣医学部における獣医学教育及び社会人獣医師を対象にした卒後教育の現在の状況をベースラインとして調査・把握する」ことと、「プロジェクト活動の評価ガイドラインを提案する」ことでした。

モンゴルの旧正月明けだったため、訪問する調査対象機関との日程調整に難航しましたが、大学教員、学生、食糧農業省職員、民間獣医師などへの質問票および個別インタビューによる調査が精力的に行われました。1月に新たに就任した学部長あるいは副学部長が地方事務所や民間獣医診療所などへの調査にも同行し、大学関係者の社会人獣医師への卒後教育への関心が伺われました。

今回の調査結果からProject Design Matrix(PDM)にある指標について現状の数値が示されるとともに、一部の指標については見直しが必要であることも提案されました。今後、調査結果及び提案をふまえて、技術的・実務的な課題を協議するTechnical Committeeなどにおいて指標を確認するとともに、社会人獣医師の卒後教育についての具体的な活動が検討される予定です。

調査では、実際に行くまで日本側には知らされていなかったのですが、横綱白鵬関の父親の出身地が含まれており、その地の獣医担当官が白鵬関の親戚だったため、日本側は少々興奮気味の聞き取り調査となりました。

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質問票に回答する社会人獣医師等と下平専門家