山口聡一郎専門家の初モンゴル活動

2018年9月28日

9月24日~27日、薬理学専門の山口聡一郎専門家がモンゴルで初活動を行いました。

山口専門家は、薬理学分野において代表的な薬物の薬効作用を教授するため、アセチリコリンとアトロピンの作用薬・阻害薬の作用について講義と実習を行いました。実習では、末梢神経を刺激する作用のあるアセチリコリンに対してアトロピンがアセチリコリンの作用を抑制し阻害薬として作用する様子を観察、分析しました。

1~2日目の実習は教員3名、学生10名を山口専門家が指導をする形で実施しました。観察・分析対象をモルモットの小腸の収縮活動とし、学生達は溶液の作成方法、試薬の希釈の計算方法を学習し、同薬物の作用薬・阻害薬の力価指標となる値を計算しました。3日目の実習では、カウンターパートのDelger-Murun教員が実習を指導し、学生達が同じ実験を行いました。結果として、Delger-Murun教員が中心となって国際レベルの実習教育を行うことができ、モンゴル教員と学生にとって画期的な実習教育となりました。

今回山口専門家はモンゴルでの技術移転活動を始めて経験されましたが、このように毎回の技術移転活動の裏には日本の専門家と同大学の教員達の文化・言葉の壁を乗り越えた努力があり、それによってプロジェクト目標が着実に達成されつつあることを実感できる活動でした。

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溶液の作成方法を指導する山口専門家(左)

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山口専門家(中央)による小腸の収縮活動を観察する3年生達