現地普及セミナー(2):放射線科画像診断技術

2016年7月25日

プロジェクトの国内協力機関6大学のうち金沢大学は放射線科研修を担当し、放射線科医と放射線技師をペアで2組受け入れています。2015年度の研修員は、ヤンゴン小児病院のジュニア専門医でヤンゴン第一医科大学博士課程のDr. Yamin Yupar Tunとマンダレー医科大学の助教Dr. Myint Myint Kyi、及び、放射線技師でヤンゴン総合病院所属のMs. Myat Thinzar Winと西ヤンゴン総合病院のMs. Theingi Chawでした。

帰国研修員らの現地普及セミナーを5月23日にヤンゴン総合病院にて、翌24日にマンダレー総合病院にて実施しました。これらセミナーのために、金沢大学からは医薬保健研究域放射線医学の小坂一斗講師と吉田耕太郎助教、医薬保健研究域放射線科の松原孝祐准教授が来訪しました。セミナー参加者は放射線科医と放射線技師で、ヤンゴンセミナーは計70名、マンダレーセミナーには計75名の出席があり、これら参加者には主要都市ヤンゴンとマンダレー以外の地域からの参加者も多く含みます。

ヤンゴンセミナーではDr. Yaminより、金沢大学で学んだ約30項目の画像診断の中から肝腫瘤性病変についての発表、マンダレーセミナーではDr. Myintより、肝臓の多段階発癌について画像を多用した巧みな発表がありました。また、放射線技師の2名は、CTとMRIのワークフローを中心とした発表を行いました。これらに加え、吉田助教は胆膵疾患についての講義、放射線技師でPh.Dを持つ松原准教授は医療安全の観点からCTの放射線量評価について講義を行い、放射線技師の活躍の場の幅広さを参加者に印象づけました。

金沢大学の上記指導教員は、2016年度受入予定の放射線科医2名が所属するヤンゴン第二医科大学と北オカラパ病院を訪問し、研修員候補者や教授と親密に打ち合わせを行い、9月からの研修に備えました。

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ヤンゴン現地普及セミナー参加者

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帰国研修員のプレゼンテーション後に参加者に質問する松原准教授(中央)

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翌年度研修候補者に質問をする小坂講師(右)