2017年5月のニュース4:Pilot Researchの実施

2017年5月31日

(1)野外調査
・5月1, 2, 4, 5日:
Nay Pyi Taw特別区のPyinmana TSにおいて土壌の採集を行った(RB-01-2)。
・5月4日:
Mandalay県 Kume TS の Myanadi Mango Farmにおいてマンゴー果実の病害調査用の果実の採集を行った(RC-02-2)。
・5月4〜7日:
Mandalay 県 Sintkainay TSおよびAmarapura TS、Sagain県 De Pe Yinn Kywe TSにおいて、輸出用マンゴー果実の取り扱い方法と収穫後のロスに関する調査を行い、さらに包装資材によるPost-harvestの果実品質、生理的変化の研究のために、マンゴー果実の採集を行った (RC-02-1)。
・5月6, 13, 20, 28日:
Nay Pyi Taw特別区の Zeya Thiri, Pobba Thiri, Pyinmana, Dekhina Thiri, Ottaya Thiri 各 TSにおいて、設置したトラップからの水稲害虫の回収と昆虫網による害虫の採集を行った(RB-03-1)。
・5月16, 20, 21, 24, 27日:
Nay Pyi Taw 特別区 Pyinmana TSにおいてドローンを用いた空撮を行った(RB-01-1)。
・5月19日:
Nay Pyi Taw 特別区にて屋敷地(ホームガーデン)の農業利用について調査を行った(RB-01-1)。
・5月20日:
Nay Pyi Taw特別区のZeya Thiri TSにおいて、酪農家の乳牛飼育方法についての調査を行った(CR-01)。
・5月27〜30日:
Sagain 県Pwint Phyu TSにおいて、今まで行ってきた調査の確認作業を行った(RC-01-2)。
・5月27, 28日:
Bago 県 Thanatpin TSにおいて、深水地帯における直播き栽培水稲の苗立ち調査と水深測定用の水位計の設置を行った(RA-01-3)。

【画像】

ホームガーデンでのニガウリの栽培(Lewe TS, NPT, 5月19日)

【画像】

ホームガーデンでのキノコ栽培(Lewe TS, NPT, 5月19日)

(2)圃場・室内実験
・RA-01-1(Plant BreedingグループおよびAgronomyグループ)では、1月に田植えを行ったDARのSeed Bank供与品種や各地で採集した在来稲品種、育種・生理・生態学科で育成してきた水稲品種(F6)、合計約100品種・系統の栽培管理を行っている。また、Bago県Thanatpin TSでの深水地帯における特殊な栽培方法(4〜5ヶ月育苗後、茎を切除してフォーク状の器具で移植)に関するインタビュー結果の取りまとめを行った。また、当地における深水適応イネ品種を含む15品種の分げつ期の冠水抵抗性についての試験をDARの水槽を借用して行った。
・RA-02-1(Plant Pathologyグループ)では、Zeya ThiriおよびPyinmana TSの水田から採集したイネの主要病害であるイモチ病菌、白葉枯病菌の培養、菌株標本の作製を継続実施している。
・RB-01-1(Agronomy)グループでは、地上調査とドローンによる空撮写真からPyinmana TSにおける豆類の空間分布の解析作業を行っている。
・RB-01-2(Soil and Water Scienceグループ)では、採集した土壌の乾燥作業と調整作業を行っている。
・RB-02-1(Plant Pathologyグループ)では、採集土壌からネマトーダ(線虫)の抽出と同定を継続実施している。
・RB-03-1(Entomology and Zoology グループ)では、害虫警戒警報モデル作成に向けて、NPT特別区に新たに設置した害虫トラップ、捕虫網で採集した害虫の同定と個体数の調査を継続している。
・RC-01-1(Agronomy グループ)では、農家並びにサプライチェーン各過程において採集したゴマの貯蔵後の重量変化、水分含量変化などの調査を継続実施している。また、採集・貯蔵したゴマの品質に関する分析調査(Yangon City; Crop Protection Section of DOA; 遊離脂肪酸、油脂含量、Nay Pyi Taw; DAR; 全窒素、灰分)を行った。
・RC-01-2:採集データの整理と解析を継続実施している。
・RC-02-1(Horticulture グループ)では、採集したマンゴーの包装資材による貯蔵後の品質変化、生理的変化の調査を開始した。
・RC-02-2(Plant Pathology グループ)では、採集したマンゴー果実の病害の同定を開始した。
・RC-02-3(Entomology グループ)では、マンゴー園に設置したフェロモントラップから回収した害虫の同定を開始した。