2017年12月のニュース3:Pilot Researchの実施

2017年12月31日

Pilot Research研究グループによる以下の野外調査と室内実験が行われました。

1)野外調査

  • 12月1~3日:Maing, Pakokku, Yesakyo, Kamma TSにおいて、ゴマ圃場の土壌病害調査用の土壌を採集しました(RB02-1)。
  • 12月1, 10, 24, 31日:Nay Pyi Taw特別区のZeya Thiri, Pobba Thiri, Pyinmana, Dekhina Thiri, Ottaya Thiri 各TSに設置したトラップからの水稲害虫の回収と昆虫網による害虫の採集を行いました(RB03-1)。
  • 12月7, 23日:Pyinmana TSにおいて、マメ類の播種並びに生育調査を行いました(RB01-1-1)。
  • 12月7~9, 18~20日:Bago県のThanapin TSの深水地帯において、現地で行われている品種・栽培方法の異なる水稲の収量調査用サンプルを行いました(CR-04)。
  • 12月9-11日:Yangon県Thonegwa TSにおいて、マメ類の栽培調査(農薬散布、除草、間引き)の調査を行いました(RB01-1-1)。
  • 12月13日:Pyinmana TSにおいて、水稲の栽培状況調査を行いました(RB01-1-2)。
  • 12月17~19日:Yangon県Thonegwa TSにおいて、野菜類の栽培状況調査を行いました。(RB01-1-3)。
  • 12月17~19日:Yangon県Thonegwa TSにおいて、マメ類の栽培状況についてドローンの飛行調査を行いました(RB01-1-1)。
  • 12月25日:Pyinmana, Lewe TSにおいて、水稲の病害の採集を行いました(RA02-1)。
  • 12月26~30日:Pwint Phyu TS, Mandalay市において、リョクトウの卸売り、輸出業者のマーケッチング調査を行いました(RB01-3)。
  • 12月29日~1月4日:Magway県、Aunglan TSにおいて、ゴマのサプライチェーン調査を行いました(CR01-2)。

2)圃場・室内実験

  • RA-01-1-1(Plant Breeding, Physiology and Ecologyグループ)では、収穫した合計約100品種・系統の農業形質、成長形質、炊飯特性などの調査とデータ入力が終了し、データ解析、論文作成に取りかかる予定です。
  • RA-01-1-2(Agronomyグループ)では、収穫した合計約100品種・系統のうち、27ローカル品種/系統の玄米品質(アミロース含量の測定)の調査が終了し、50の育成系統の玄米品質調査を実施中です(約95%終了)。
  • RA-01-2(Soil and Water Scienceグループ)では、RA-01-1グループが収穫した種子の分譲を受け、品種・系統の幼苗期耐塩性スクリーニングを継続して行っています。また、ポット試験による栄養成長期の耐塩性、耐乾性スクリーニングの準備を開始しました。
  • RA-02-1(Plant Pathologyグループ)では、Nay Pyi Taw特別区のZeya ThiriおよびPyinmana TSの水田から採集したイネの主要病害であるイモチ病菌、白葉枯病菌の培養、菌株標本の作製を継続実施しています。また、RA-01-1グループが収穫した水稲94品種・系統の耐病性検定のための栽培を行っています。
  • RA-02-2(Entomology and Zoologyグループ)では、RA-01-1グループの収穫した水稲93品種・系統について、圃場栽培、ポット栽培による68品種・系統を収穫し、メイチュウ(Yellow stem borer)耐性検定を行う予定です。また、残りの品種・系統については、成熟期に順次、収穫し、調査する予定です。
  • RB-01-1-1(Agronomyグループ)では、Pyinmana TSとYangonのThonegwa TSで収集したマメ類の栽培に関するデータの入力と解析を行っています。
  • RB-01-1-2(Plant Breeding, Physiology and Ecology グループ)では、Pyinmana TSで収集したイネの栽培管理に関するデータの入力と解析を行っています。
  • RB01-2(Soil and Water Scienceグループ)では、採集した80土壌サンプルのN, Caの測定を行っています。
  • RB02-1(Plant Pathology)グループでは、Maing, Pakokku, Yesakyo, Kamma TSのゴマ圃場から採集した土壌からのシスト線虫の採集と同定を行っています。
  • RB-03-1(Entomology and Zoologyグループ)では、害虫警戒警報モデル作成に向けて、Nay Pyi Taw特別区に新たに設置した害虫トラップや捕虫網で採集した害虫の同定と個体数の調査を継続しています。
  • RC-01-1(Agronomy)グループでは、収集したデータの入力、解析並びに論文準備を進めています。
  • RC-02-1(Horticulture and Agricultural Biotechnology)グループでは、測定を終了したマンゴー果実収穫後の呼吸活性、エチレン生成量等に関するデータの解析中です。
  • RC-02-2(Plant Pathologyグループ)では、採集したマンゴー果実からの病原菌の培養を継続しています。
  • CR-04(Plant Breeding, Physiology and Ecologyグループ)では、Bago県Thanapine TSの深水地帯の特殊な移植方法についての調査論文の作成を継続。また、採集した品種、栽培方法を異にする収穫期のサンプルについての調査を実施しています。

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Pakkokuのゴマ栽培農家へのインタビュー(RB03-1 group)

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水稲品種・統の耐塩性選抜の予備試験(RA01-2 group)